税理士試験 簿記論 講師日記

税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。

取得原価

固定資産の取得原価に想う

固定資産の取得原価は、取得の態様ごとに異なっています。
簿記を学習していた当初、この固定資産の取得原価が苦手だった記憶があります。
理由は、簡単です。

ものの見事に、忘れるからです。

購入や贈与等、頻繁に出てくるものはいいのですが、たまーに出てくるものはほとんど忘れます。
我ながらビックリするくらい忘れます。
忘れることにかけては、かなりの自信があります。

「忘却とは、忘れ去ることなり」

昔の人は、いい事を言いました。

むむむっ。なんかそれてるか。

でも、理論的な背景に興味を持ってからは急に抜けなくなりました。
たぶん、その頃からムリに覚えようとしないで、何か根拠づけのできるものは、むしろその根拠を厳密ではないにしろ、おさえる方が結局は、早いし、長持ちもするということを自覚し、実践もするようになった気がします。

さて、皆さんは、固定資産の取得原価をどうクリアしているでしょうか?

(関連記事)
有形固定資産の取得原価

(★)平成18年 簿記論講座 9月第7回(有形固定資産)

【要チェックポイント】
(1)取得形態別の取得価額
(2)償却方法(定額法で率をかける場合に注意)
(3)記帳方法(直接法に注意)
(4)高額下取りは、値引


有形固定資産
(1)取得原価

1.購入…………………購入代価+付随費用
2.贈与…………………時価+付随費用
          (固定資産××× 固定資産受贈益)
3.現物出資……………株式の発行価額
4.固定資産との交換…提供固定資産の帳簿価額(損益なし)
5.有価証券との交換…提供有価証券の時価

(2)減価償却方法
1.定額法
(取得原価−残存価額)×1年/耐用年数
2.定率法
(取得原価−期首減価償却累計額)×定率法償却率
3.級数法
(取得原価−残存価額)×当期項数/総項数
※総項数={耐用年数×(耐用年数+1)}÷2

(3)記帳方法
1.種類(直接法と間接法
 間接控除法……減価償却費××× 減価償却累計額×××
 直接控除法……減価償却費××× 固定資産   ×××
2.記帳方法の変更(直接法→間接法)
 定額法……取得価額(X)−(X)×0.9÷耐用年数×償却済年数=帳簿価額
 定率法……取得価額(X)×(1−定率法償却率)×償却済年数=帳簿価額

(4)過年度減価償却過不足額
1.償却不足……過年度減価償却費修正損、過年度減価償却費、前期損益修正損
2.償却超過……過年度減価償却修正益、前期損益修正益

(5)売却等
1.売却(固定資産売却益、固定資産売却損)
2.買換(固定資産売却益、固定資産売却損)
 高額下取→購入資産の値引
3.除却・廃棄(固定資産除却損、固定資産廃棄損)
 除却時→貯蔵品

(6)火災損失
1.火災損失発生時
(借)保険未決算×××(貸)固定資産等×××
2.保険金確定時
(借)未 収 金××× 保険未決算×××
   火災損失×××


【チェック問題】オススメ度(◎→○→△、※は参考)
基礎編20(◎)
基礎編21(○)
基礎編22(○)
基礎編23(○)
基礎編24(○)
基礎編25(○)
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2021-09-16

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