<記事一覧>
・現金の範囲
・先日付小切手
・一勘定制と二勘定制
・銀行勘定調整表
・未取付小切手と未取立小切手
・貯蔵品
・銀行勘定調整表の摘要欄
・銀行勘定調整表の作成方法
・税理士試験 簿記論 講師日記 全テキスト記事一覧へ
・現金の範囲
・先日付小切手
・一勘定制と二勘定制
・銀行勘定調整表
・未取付小切手と未取立小切手
・貯蔵品
・銀行勘定調整表の摘要欄
・銀行勘定調整表の作成方法
・税理士試験 簿記論 講師日記 全テキスト記事一覧へ
税理士試験 簿記論、財務諸表論、簿記検定の問題、学習方法等をアドバイス。
企業は、金融機関と「当座借越契約」を結び、当座預金の残高ナシでも、その契約上の限度額まで引出ができます。
当座預金勘定は、マイナス残ですが、「(短期)借入金」です。
なお、当座借越契約を結んだだけでは簿記上の取引(資産・負債・資本の増減を生む出来事)ではなく、仕訳は不要です。
当座借越の処理方法には、一勘定制(当座勘定)と二勘定制(当座預金勘定と当座借越勘定)があります。
例をあげましょう(当座預金残高100、200の当座借越契約)
(1)一勘定制
契約:仕訳なし
引出:(借)買掛金150 (貸)当 座150
預入:(借)当 座200 (貸)売 掛 金200
(2)二勘定制
契約:仕訳なし
引出:(借)買 掛 金150 (貸)当座預金100
当座借越 50
預入:(借)当座預金150 (貸)売 掛 金200
当座借越 50
複数の当座預金口座がある場合に、一勘定制を採用していると、当座預金勘定がプラスでも、個別の口座がマイナス残のときに注意が必要です。
マイナス残は、(短期)借入金勘定に振り替える必要があります。
修正仕訳:(借)当 座××× (貸)借 入 金×××
実務的には、ほとんど一勘定制ではないかと思います。
単純に二勘定制が面倒だという理由でしょう。
しかし、プラス(資産)とマイナス(負債)が一つの勘定に混在するのは、理論上、好ましくありません。
二勘定制が理論的で、一勘定制が実践的(実務的)といえます。
検定試験などの出題では、理論的な二勘定制の出題も少なくありません。
仮に一勘定制を採用する場合でも、勘定科目は、当座勘定を用いる場合が多いのは、「当座預金」という明らかに資産に属する勘定科目で、マイナス残高はまずいという理由だろうと思います。
実務的には、「当座預金勘定」を用いた一勘定制が多いように思います。