試験まであと3月。

計算の仕上げを目指すとともにこれからの理論学習は効果的です。

これまでの学習に成果を実感している方はそのままいっちゃってください。

どうしてよいかわからないという方は学習方法の参考にどうぞ。

以前、ご好評をいただいた理論学習法のご紹介です。

(1)重要な論点を把握して、一言でいえるようにする(→会計人コース6月号付録「スリー・ステップ式 財表理論 パーフェクトNavi2014」、超短答式問題

(2)会計基準を参照する(→会計基準を読もう!!

(3)計算とのつながりを考える(→簿記論講座テキスト記事

(4)まとめて問題を解く(→予想問題)


(1)一言が重要

まずは「財表理論navi」や「超短答式問題」を実際に解いてみましょう。

見るだけでなく、実際に書いてみる(言ってみる)のがいいです。

大事なのは、解答の文章を覚えることではありません。

自分なりの理解をふまえて、できるだけ短く言える(書ける)ようにすることです。

イメージとしては、覚える感じではなくて、筋道をたどって、記憶に残す(残る)感じでしょうか。

大事なキーワードは覚える感じにならざるを得ませんが、これも覚えるというより「慣れ」に近いと思います。


一語で言えるものは一語、そうでないものもできるだけ短くです。

短く言おうとすると大事なことしか言えません。

それがポイントです。

3行にわたる文章を覚えてもどこが大事かわからないのでは意味がありません。

まず、内容を自分なりに理解し、簡潔に言えるようにする。

本試験の論述だって、その延長でほとんどの問題は解答可能です。

長く書かないとダメというのはただの幻想にすぎません。

解答用紙の8割は埋めないとダメというのはウソです。

ただ、多く書いてある方が加点要素に引っかかる可能性があるのはホントです。

つまり、長い方がよいというのは試験戦略的なもので、本質的な理解は短くていい、いや短い方がいいんです。

短くてうかります。

完成された量のある文章の一部を改変して、解答を導くなんて芸当の方がよっぽど難しいハズ。

自分では文章が書けないから解答の文章を覚える。

自分で文章が書けないでどうして自分よりも完成された文章(模範解答)の修正ができるのでしょうか。

全く意味がわかりません。

むしろ答えを覚えているハズなのに問題が変わると答えられなかったり、解答要求とは異なる解答をしてしまう危険性を早期に知るべきでしょう。

財表理論ではこの欠陥が露呈する場合が少なくありません。

もちろんできるならそれでよいですが、できないなら短く、簡潔な解答を目指すべきです。



(2)会計基準との関係

試験での会計基準の出題は続いています。

会計基準の本文の穴埋め等も出題されている以上、会計基準を頻繁に参照する学習スタイルをとれるかが重要です。

(1)の重要論点を会計基準でも具体的にあたってみましょう。

そのときに実際に規定があれば、会計法規集に具体的な痕跡(マーカー等)を残すとよいでしょう(付箋の利用もグッド)。

ただし、マーカーはできるだけ絞ること。

文章2行とかに引いては、引かなかったのと余り変わりません。

黄色等の薄めの色で細め(1回目)→太め(2回目)という具合にアクセントをつけてマーカーを入れておきましょう。

会計基準を読む際はハジから全部読むのはなかなか厳しいです。

読めればよいですが、イヤになってしまうだけではないでしょうか(興味を持って読めるならむろんオッケーです)。

具体的な問題を解いたり、確認している際に部分的に参照するのがよいです。

その代わり、その2〜3行は、しっかり意味をとりながら読む。

で大事なところは絞ってマーカーです。

ここはどう考えても重要だなというのが問題を解いたりする上でわかったらそこは会計基準を読もう!!などを参照してじっくり読んでみましょう。

一回で集中して読むのは、範囲を絞った方がよいです。

あまり長い範囲ではなく、できれば1項のみ。

本文の数項と結論の数項程度をセット(全部でも5項程度)が限度かもしれません。

それを小刻みにやる方が効果は高いと思います。

あっ、興味を持って読めるならドンドンいきましょう。



(3)計算との関係

実際の試験では、計算でしか学習していない項目が理論で出題されることが少なくありません。

一回、そういう出題がされるとその後の理論のテキスト等にその記述等が追加されるのでわかりにくいですが、理論で学習したことだけが出るというのはただの幻想です。

ある程度の受験をした方はおわかりだと思いますが、税法なんかも同じです。

計算でしかやっていない項目が理論で出題された場合にそれなり(そんなにスゴイ解答の必要はありません)に解答をするには、普段からある程度の心構えが必要でしょう。

とはいってもそんなに難しいことではありません。

会計基準を媒介に学習を進めていれば、ある程度のリンクがとれるハズ。

計算の確認でも会計基準に規定があるものに関しては、参照をこころがけましょう。

そんな対処の仕方が応用理論対策にもなります。




(4)問題を解く

(1)の一言をベースに同一分野の問題を同時期にたくさん解いてみましょう。

形式は多様な方がよいです。

記述式はもちろん、○×や穴埋めなど用意できればですが、様々な形式の問題を解きましょう。

解答は、実際に書く事が大事です。

こんなの書けるよという項目はよいですが、それでも声に出す(出したつもりでいってみる)程度はしましょう。

また、確認の際にはやはり会計基準の参照を心がけましょう。

大事なのは間違えたり、出来ないときの対処です。

そのときには、ムリに模範解答を覚えるのはやめましょう。

それでは意味がありません。

それよりも自分の一言や自分の理解を少し(少しでいいです)引き上げ、解答に近づける感じの方が長期的にみるとよい結果につながるハズです。

できなければ会計基準等で確認した後にやや時間を空けて、もう一度、解いてみる(書いてみる)ことが大事です。

できたつもりではいつまでたっても記憶は定着しません。

問題を解いて(書いて)、会計法規集を見ながらチェックする。

単純な反復ではなく、これを繰り返すことで実戦的な記憶が強化されるハズです。



学習方法は実際には多様です。

ご紹介した方法もあくまでも一例にすぎません。

しかし、模範解答を覚える式の学習方法よりも多くの方にとっては学習効果も高く、本試験の傾向にマッチし、持続性(←これ大事)もあるのではないかと思います。

合格への可能性ははるかに高まるハズ。


実際にはそれに自分なりのアレンジを加えていった方が学習効果も高いでしょう。

自分なりのアレンジを加えて、より効果の高い方法を模索してみてください。



明日からいよいよ申込開始です。

頑張ってまいりましょう!!