試験から10日が経ちましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

来年以後の事もありますので出題の感想を視点別に書き留めておきます。

今回は、出題のサイクルという視点です。
色々と総合すれば特に財表理論はいい線いっていると言いたいのですが、「大当たり」などとする気もまったく起きません。

その大きな理由が第一問です。

これはどこも当たらないですね。

過去10数年を見ても柱としての出題が繰り返されたのは最短で中4年。

それが中2年での棚卸資産でした。

いや、ビックリです。

出題の難易度は実際には第一問の方がやや低いように感じます。

棚卸資産基準は私が好きな基準でもあり、余計そう感じられるのかもしれませんが。

第一問の方が手掛けにくく感じたとすればその分、やっていなかっただけのハズ。

これは私自身の今後の反省材料でもあります(あっ、でも予想問題にも棚卸資産をちょろちょろ入れてるんですが)。



第二問の軸が「評価と配分」。

実際の出題では「評価とそれ以外」となっていました。

去年の出題が配分でした。

こちらには、昨年の出題が見え隠れします。

基礎概念からの出題はそんなに端っこから出すわけにもいかず、どうするのか興味津々でしたが、そう来たかという感じです(こちらも予想問題では減損がらみの第六問はいい線いってると思います)。

配分の周辺が来るのではと予想問題にもかなり織り込んでいますが、配分そのものとは恐れ入りました。

これも予想は難しいでしょう。

でも、全然できないかといえばそんなことはなく、基礎概念をしっかりやっていればある程度は手掛けられるハズです。

出題の意図は、会計学をちゃんとやれよということだと思います。

個人的には、来年の出題がすごく楽しみです。

全精力をあげて当てにいきます!(←懲りないヤツ)



財務諸表論では、第一問と第二問を通じてこれまでとは異なるサイクルでの出題が行われたことになります。

簿記論の第二問での商品販売(3年連続個別)などを考えると会計科目の課題の一つとしてあがっていたであろうことが窺われます。

もちろん来年も同傾向が続くかはわかりませんが、範囲はしっかりやっておく必要があることを痛感させられました。


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