棚卸資産会計に関する出題でした。

【コメントの募集】
この問題に関する感想等のコメントをいただければ、幸いです。

【具体的出題内容】
1 棚卸資産の評価基準および評価方法の注記文例の穴埋め

穴埋めの軸となる文章が注記という一風変わった出題でした。


2 販売用不動産の資産区分と適用ルール

(正常)営業循環基準による資産の表示区分を問う出題です。


3 個別法の理論的根拠

販売用不動産に個別法を採用する理論的根拠を問う出題でした。


(1)正味売却価額がマイナスになる場合の簿価切下額と会計処理

(2)売価還元低価法の適用条件

5 ファイナンス・リース取引の貸手の資産区分


【感想】
平成21年に出題された棚卸資産会計で出題されていない部分をメインとした問題です。

最近の試験では、過去数年に柱として出題された項目が再び柱として出題されることがありませんでした。

しかし、ここ数年、小問での出題が続くことがあったのでもしやとは思っていましたが、来ました。

直近2年ないし3年の柱をやらなくていいというのはそもそもおかしいですので。

しかも、細かい点でいえば、そもそもの会計方針の変更(平成23年)、マイナスの正味売却価額を反映する引当金処理(平成22年)、リース取引(平成22、23年)といったように隣接の出題が過去数年に出題事績のある内容で固められています。

予想問題を近年の出題内容を除外して作成した場合、まったく予想がしにくい出題であることがわかります。

そしてここには意思が入っていると考えざるを得ません。

極めて単純なメッセージです。

それは「範囲ちゃんとやって」というシンプルなものでしょう。

それ以上でも以下でもないでしょう。

棚卸資産基準と(正常)営業循環基準が柱といってもよい問題。

予想問題の第八問でここを出題しましたがいかがでしたでしょうか。

棚卸資産でさえなければ、いい問題で終わっていた気がします。

なかなか微妙ですね。


【関連ブログ記事】

関連するブログ記事でもちろん全て答えられます。

マイナスの正味売却価額なんかいくつも記事ありますね。

<営業循環基準を予想問題で出題しています>
予想問題 第八問

正味売却価額がマイナスの場合

貸手の会計処理

売価還元法との関係

財表理論Navi確認問題202(保有不動産の表示区分)

平成21年 財務諸表論予想問題(第一問)

平成20年 財務諸表論予想問題(第一問)