今回は過去3年の簿記論の出題からいえそうなことを考えてみました。
過去3年の簿記論の第二問を出題された先生はおそらく同じでしょう。

問題形式は3年ともよく似ています。

いずれも総合問題ではなく、4〜5問の個別問題から構成されています。

内容は伝統的な簿記に関するものが多いです。



と最後の昨年の出題に注目してみると1問だけちょっと異質なのがわかります。

1問だけ、小問がさらに仕訳として細分化され、やや細かい知識を問う出題になっています。

3年目の最後にやや出題傾向の変化があったといえるでしょう。

このことはどのような意味を持つのでしょうか。

一つの視点のご紹介です。

ただの全面的な推測(憶測)に過ぎませんが、異なる見方がありましたら、ご教授いただければ幸いです。



それは、簿記論(ないし会計科目)の方向性を示すという見方です。

昨年の第一問は、すべてが仕訳を問うものでした。

第二問の変化のあった部分が同じく仕訳であり、それまでの簿記論の中心といってもよかった集計的要素がやや影をひそめています。

3年目が最後の出題なら1〜2年目と同じでよかったハズ。

それでも変えたとするならそれが今後の税理士試験の第一問・第二問の傾向を示唆するものといえるのかもしれません。

これまでも第一問・第二問で構造論点のダブリがないこと等からある程度の打ち合わせ等が試験委員間であったことは十分に考えられます。

もちろん第三問の総合は変わらないでしょうし、実際に新しい試験委員がどのような出題をするかは分かりません。

しかし、この延長で来年も考えておいた方がよいことは間違いないでしょう。



このような傾向の変化が恒常的なものだとすればその対策は、ごく一般的な基礎的事項の拡充ということになるでしょう。

この点はこれまでも変わらなかったとは思うのですが、個別的な基礎項目については、きちんとやっておく必要が特に感じられます。



というわけで、結論は、基礎的な個別をガツガツやりましょうというありきたりなものでした。

ええ基礎ですよ。

今月は基礎の拡充めざしてがんばりましょう!(←今月のテーマね)