分配可能額=直近の期末剰余金の額
      −分配可能額からの控除額
      ±効力発生日までの株主資本の計数の変動額


いよいよ分配可能額の計算も終了に迫ってきました。
あとは自己株式関連です。

今回は前期末から効力発生日までの自己株式の取得と消却をみておきましょう。

今回と次回は、前期末の貸借対照表に自己株式がある話ではなく、その後に自己株式を取得等したケースです。


最初に処分も含めて結論をあげておきます。

最終事業年度末日後の自己株式の取得等……取得→減算、消却・処分→影響なし


まあ、忘れなければよいですが、なかなか微妙かもしれませんので、なぜそうなるのかを追っていきましょう。

今回は、取得と消却だけをみていきます。

(1)前期末後に自己株式を取得した場合……取得価額相当額を分配可能額から減算

(2)前期末後に自己株式を消却した場合……分配可能額に影響なし



取得、消却の仕訳を考えながらみていきましょう。


【取得】

前期末残高:現金預金200 資本金100 その他資本剰余金100


分配可能額は剰余金(その他資本剰余金)100です。


自己株式100の取得:(借)自己株式100 (貸)現金預金100


自己株式の取得直後の残高:現金預金100 資本金100 その他資本剰余金100 自己株式△100


前期末段階であった分配可能額の全額で自己株式を取得しちゃってます。

当然、自己株式取得後の分配可能額はゼロでなければおかしいでしょう。

分配可能額は、剰余金100−自己株式の取得100=0です。


【消却】

前期末残高:現金預金100 資本金100 その他資本剰余金100 自己株式△100

その後に自己株式を消却:(借)その他資本剰余金100 (貸)自己株式100

直後の残高:現金預金100 資本金100


剰余金はありませんので、配当はできませんね。

自己株式の消却は、分配可能額に影響を及ぼしません。

剰余金が減ってるけど、自己株式(株主資本のマイナス)も減ってるんでチャラってことです。


結論としては、前期末後に自己株式を取得すれば、分配可能額は減って、消却をしても分配可能額を変わらない。

それだけです。

はい。



分配可能額の計算(11)


分配可能額の計算(1)