資本振替といっても中々ピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。

簿記論では出題に絡むこともあります。

財表受験生の方もぜひ。
資本振替ってのは、株式会社だと次の仕訳です。


(借)損   益××× (貸)繰越利益剰余金×××



これが個人企業だと、


(借)損   益××× (貸)資  本  金×××



に変わります。



簿記論では、帳簿絡みで個人企業が出ないとは限りませんので、おさえておきましょう。



でも、会社企業と個人企業で勘定科目が異なるのはなぜでしょうか?

いわば個人企業では、会社企業での株主資本が資本金一本になっている理由です。

個人は、もうかったら自分のものです。

でも会社は、出資者に還元しないといけません。

で、株主から受け入れた部分(資本金等)とその後に儲かった部分(繰越利益剰余金)を区別しているんですね。



個人企業でも財務諸表を銀行に提出したりすることはあるハズ。

短期的な付き合いだけだと企業にどれだけ支払能力(債務弁済能力)があるかがわかればよいでしょう。

でも、長〜く付き合っていくなら単に支払能力だけでなく、企業の収益力なんかも知りたいハズ。

まあ、視点が株主に近くなるでしょう。

そんなケースでも個人は資本金一本なんですね。

どうして個人は資本金一本でよいのかをその点も考慮に入れて考えると面白いかもしれません。

って、少しすかした資本と利益のお話でした。