企業会計の目的は適正な期間損益計算にあります。

資産負債を中心とするアプローチが浸透しつつある今日でも、その軽重の違いはあるにせよ損益計算が重要なことは変わりません。

企業がいくら「もうけた」かの計算、それが損益計算です。

この損益計算の核となる概念に「対応」があります。

費用収益対応の原則という場合の「対応」です。

今回は、この対応概念について考えてみたいと思います。

試験的にももちろん大事です（大ヤマ？）。

お付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
まずは損益計算を簡単に描いておきましょう。

利益は「もうけ」です。

１００円の商品を１２０円で販売すれば利益は２０円。

このことに異論はないでしょう。

この２０円の計算が損益計算です。

１２０円が売上という収益、１００円が売上原価という費用です。

利益は収益から費用を差し引いて計算します。

収益と費用を「いつ」、「いくら」計上するかがわかれば利益も計算できるでしょう。

「いつ」の問題が認識、「いくら」の問題を測定といいます。

「いつ」の問題は結局、どの会計期間に収益や費用を帰属させるかの問題です。

これを「期間帰属の決定」ともいいます。

どのような認識の基準をとっても収益や費用は、収入や支出を基礎に測定します。

収支額基準とか、収入支出額基準ってやつですね。

測定は、収入や支出という外部との取引金額を元にしているため、課題はそれほど多くはありません。

結局、費用や収益の認識が損益計算を適正に行う上では特に重要といえるでしょう。



損益計算を形作る上での基本概念（原則）には、発生、実現、対応、配分があります。

配分は支出を�‥�期の費用と�⊆ヾ�以後の費用、つまりは資産に割り振る考え方です。

この場合に�‥�期の費用を決める局面で作用するのが「発生」です。

配分が必要な局面は実際にはかなり多いものの、ひとまず発生で置き換えられるでしょう。

次回以後は、この配分を除いた、発生、実現、対応を順にみていきましょう。

これらの概念を使って損益計算をどのように考えるかを整理したいと思います。

えっ、対応じゃないのかって。

実は対応をとりあげようと思った理由の一つがこれらの相互関係を整理しておこうと思ったからなんです。

損益計算書原則の相互の関係をふまえて、具体的な対応関係を考えることこそが重要でしょう。

久々の長丁場になりますが、お付き合いのほど、よろしくお願い致します。



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