事業税に外形標準課税ができてからちょっとややこしくなった法人税等の取扱い。

問題を解く視点からまとめてみました。
まずは、予備知識の整理です(いつもなのね→いつもです)。


(1)借方の取扱い

1.法人税、住民税及び事業税 → 法人税、住民税、事業税(外形標準以外)

2.租税公課 → 事業税(外形標準)


(2)貸方の取扱い

未払法人税等→法人税、住民税、事業税(外形標準も含める)


(3)年額、中間、確定の関係

それぞれの租税には、1年間の金額、中間納付額、確定納付額があります。

中間納付額がどのように処理されているかに注意しましょう。

この金額のうちどれかが隠れている場合は、問題の資料からしっかり読み取りましょう。

基本は、

(1)年100円−(2)中間40円=(3)納付60円

という感じです。

(2)中間40が会計処理に反映されていて、(1)年税額100円が資料で与えられる場合が多いです。

(3)が与えられているときは、(2)と(3)を足せば(1)年税額です。

損益計算書の法人税、住民税及び事業税の金額が(1)です。

貸借対照表の未払法人税等の金額が(3)です。

資料の出方にもよりますが、慣れると電卓でいけますので、ぜひお試しください。



注意点をいくつか。

法人税であれば、中間納付時の仕訳処理は次のとおりです。

(借)法人税等(仮払法人税等)40 (貸)現金預金40

借方が仮払金や租税公課で処理されている場合もありますので注意しましょう。

試算表には、法人税等、仮払法人税等、仮払金、租税公課のいずれかに反映されていることになります。



あとは資料の表現にも注意したいところです。

1年間の負担額はいくらである → 年額

確定年税額はいくらである   → 年額

納付すべき税額はいくらである → 納付