概念フレームワーク、読んでますか?

今回は、「将来キャッシュフローのみを継続的に見積り直した割引価値」についてです。
割引価値は、将来CFを割引率で割り引いて計算します。

将来CFと割引率に測定時点(期末)の市場平均を利用すれば、割引価値は、市場価格に近似します。

計算要素のうち両方ではなく、将来CFのみを見直そうというのがこの測定指標です。

割引率は、当初のものを使います(固定する)。



かなりわかりにくいですが、利息法による償却原価法を適用した場合の簿価を考えるとよいでしょう。

満期保有目的の債券等で取得金額と額面金額が異なる場合です。

時間がたって、実際に入金が行われれば、その分、簿価は変ってきます。

実際の計算では、帳簿価額に実効利子率をかけた金額を帳簿価額に加減します。

この金額(簿価)は、将来CFを当初の実効利子率で割り引いた金額と同じです。



利息法の場合は、入金のスケジュール自体を固定して考えています。

これが途中で変るケースがキャッシュフロー見積法です。

キャッシュフロー見積法は、将来キャッシュフロー(のうちの利息)の引下げが行われた場合に適用されます。

将来の利息が少なくなることを当期の損益に織り込むのがネライです。

その後の計算は、利息法とまったく同じになります。

利息法とキャッシュフロー見積法は、利率を固定して、将来CFの変化のみに着目してるんですね。

利息法とキャッシュフロー見積法の計算構造は同じです。



そうだ、会計基準を読もう!(キャッシュフローのみを見直すケースは、利息法とキャッシュフロー見積法)



会計基準を読もう!!<目次>