概念フレームワーク、読んでますか?

今回は、再調達原価についてです。
(1)再調達原価の意味

購買市場(卸売市場)と売却市場(小売市場)とが区別される場合の購買市場で成立している価格が「再調達原価」です。

もう一度、「買ったらいくら」という金額ですね。

一般的な小売店でいうと卸売市場での金額です。



(2)再調達原価の変動額の意味

再調達原価は、保有資産を再び買う場合に必要な資金の量を示しています。

もう一度、買ったら「いくらか」ということですね。

再調達原価の変動額は、購入時期を遅らせたとしたら生ずるであろう損益を意味します。

保有損益(値上がり益等)です。

通常、この保有損益が意味を持つことはありません。

個別的な時価主義ではなく、いわゆるインフレ会計などが主張されるときに意味を持ちます(たぶん)。



(3)再調達原価が利用される場合

再調達原価は、現行制度上、棚卸資産の評価で正味売却価額の代わりに使用されることがあります。

メインの測定指標というよりは、取得原価を切り下げる場合に利用されることがあるという感じでしょうか。

後はないですね(たぶん)。



そうだ、会計基準を読もう!(再調達原価を採用する場合は限定的です)



会計基準を読もう!!<目次>