概念フレームワーク、読んでますか?

今回は、資産の話です。

重要性は高いです。
概念フレームワークでは、構成要素のうち資産をはじめに定義しました。

資産が絶対的に重要だからというわけではありません。

しかし、やっぱりはじめだけに重要なことに違いはないでしょう(最重要というわけではないけど、やっぱ重要みたいな)。

資産(と負債)だけが、他の構成要素に依存していない(他の構成要素を使わずに定義されている)点も注目しておきましょう。



概念フレームワークでは、資産を次のように定義しました。

資産とは、過去の取引または事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源をいう。



資産は、過去の取引や事象の結果としてのものです。

財務報告が事実の開示だという概念フレームワークの立場からは当然でしょうか。

もっとも、定義そのものとして重要な意味があるかは、別問題かもしれませんが。



「支配」という考え方も特徴的ですね。

所有と考えるとしっくりくる方は、いったんは所有で考えてもいいでしょう。

ただ、ファイナンス・リースなんかは、実際には、所有していなくても(所有権がなくても)資産として計上されています。

つまり、正確には、所有ではなくて、それが実質的なコントロール下にあるというニュアンス(支配)なんでしょう。

やっぱり支配してるってことなんですね。



最後の経済的資源。

これだけだと石油?とか思ってしまいます。

これについては、重要性の高い注があります。

経済的資源とは、「キャッシュの獲得に貢献する便益の源泉」をいいます。

便益は、「便」宜や利「益」といった意味でしょうか。

源泉は元といった意味でしょう。

つまりは、資産を「キャッシュの獲得に役立つもと」とみているわけです。

資産の本質を現金獲得する力(現金獲得能力)にあるとみているといってもよいでしょう。


まずは、資産の定義をしっかりおさえましょう。


そうだ、会計基準を読もう!(資産は、経済的資源→キャッシュの獲得に貢献する便益の源泉)



会計基準を読もう!<目次>