概念フレームワーク、読んでますか?

今回から第3章の「財務諸表の構成要素」です。

まずは、簡単な概要から。
財務報告の目的は、投資家の意思決定に役立つことにありました。

投資家の投資意思決定に有用な「投資のポジションとストック」を開示するのが、貸借対照表と損益計算書です。

貸借対照表や損益計算書にどんな項目(構成要素)をのせるのでしょうか?



構成要素をあらかじめ決めておけば、新しい事象が生じたとき、どうするのかの判断に役立つでしょう。

そのために財務諸表が何から構成されているのかを決めようというのがここでの課題です。

試験的にも重要性は高いです。



概念フレームワークでは、構成要素の定義を資産と負債からスタートしました。

これは、必ずしも資産と負債が最も重要だからではなく、資産と負債が定義しやすいという理由からです。

確かに収益や費用、株主資本なんかと比べても具体的で定義しやすそうです。

構成要素のうちの最重要項目とみているわけではないんですね。

概念フレームワークは、資産負債アプローチ的だとはいえるでしょう。

しかし、国際基準のように資産負債を絶対視しているわけではない点を意識しておきましょう。



概念フレームワークで繰り返し語られているのが、その目的との関連です。

定義だけで判断することがないように再三、指摘されています。

定義を文章でしてしまうと意図しないものも紛れ込んでしまう可能性がある。

そんなことを避ける意味があるのかもしれません。


そうだ、会計基準を読もう!(構成要素を定義するのも目的を果たすためなんですね)



会計基準を読もう!<目次>