概念フレームワークの読み方（特性間の関係）

概念フレームワーク、読んでますか？

今回は、特性間にどんな関係があるかの話です。

いろんな特性間の関係を考えても頭が痛くなります（私がですが）。

ここでは、概念フレームワークに記述のある「意思決定との関連性」と「信頼性」との関係を簡単に考えておきましょう。

両者には、どのような関係があるでしょうか。



いずれの特性も同時に満たすことが可能な場合があります。

意思決定との関連性を高めるし、信頼性も増す。

これはいいですね。

どっちも高くなるわけですから。



ただ、両者の間にトレードオフが生じることもあります。

一方をあげれば、他方がさがるケースです。

あちらをたてれば、こちらがたたずって場合ですね。

例としては、見積りが入る場合があげられています。

意思決定との関連性を高めれば、信頼性が落ちる。

信頼性を高めれば、意思決定との関連性は落ちます。



そうだ、会計基準を読もう！！（特性間の関係にも少しだけ目を向けておきましょう！）



・会計基準を読もう！＜目次＞

Comments

[1. ﾎﾞｷｵ]

質問なんですが財表の理論の勉強していて解らない言葉があるのですが教えて下さいそれは『理論規範としての貸借対照表完全性の原則』の中の『理論規範』と言う言葉です

[2. ﾎﾞｷｵ]

理論は理論だけではなくことばも難しいです

[3. 暮木孝司]

ボキオさん、こんばんは。

すいません、ちょっと意味がとれてません。
そもそもの言葉の意味と貸借対照表完全性の原則との関係と両方ですね。
意味がとれていないので、以下、雑感に近いですが。

規範は、きまりや基準（しなければならないもの）といったような意味で、法は、法規範、法でなくとも社会規範などいったりします。
たぶんこれ以外にやや理念的（理想的）な意味で規範ということもあって、これと区別する意味で、実践規範という言い方はありがちかもしれません。
何かの実践上の規範で意味はわかります。
これに対して、理論規範というのは、私が知らないだけかもしれませんが、ちょっとよくわかりません。

[4. kamisuechi]

先生こんばんわ。

概念フレームワークについての質問です。

意思決定との関連性と信頼性との間にトレードオフが生じる場合で、見積が入る場合をあげていましたが、なかなかイメージをつかむ事ができません。

例えば引当金の見積計算の場合は、意思決定との関連性の中の情報ニーズの充足にあたり、この情報ニーズの充足は、有益であるか不明であるため、信頼性は乏しい。

よって両者の間にはトレードオフが生じる。

という理解でいいんでしょうか？

[5. 暮木孝司]

kamisuechiさん、こんばんは。

会計情報の質的特性は難しいですね。
私もよくわかっていません（汗）。

単純には、引当金をきちんと設定して損益計算を精緻に行えば会計情報の価値はあがり、情報の有用性も増すでしょう。
しかし、いい加減に引当金を設定すれば、事後の計算も不適正となるわけですから信頼性を損ね、会計情報の有用性は落ちるかもしれません。

ちゃんとやれば情報価値は高まり、有用。
グズグズなら信頼性を損ない有用性が落ちる。
もうそれは両者のバランスの問題で必ずしも事前にそのバランスが決まっているわけではないところが難しいですね。