37項は、将来CFとして市場の評価を反映した金額を用いる場合の検討です。
市場の評価を反映した金額は、時価です。

資産でも例えば売掛金の時価というのがピンとこないのに、これは負債です。

負債に関しては、時価というのがピンとこないだろうと思います(私もピンときません)。

もし、資産の取得等の時点で将来の資産除去を引き受けるならいくらもらったら引き受けるかという話ですね。

市場でやりとりされる感じではありませんので、それを想像して考える以外にないでしょう。



想像の上なのでその金額が企業の信用リスクの分だけ高くなるかどうかも議論がわかれます。

あやしい会社の将来の資産除去を引き受けるんだからその分、金額が高くなると考えるかそんなことないだろと考えるかです。

業者との取引を想定すると足元をみられて信用リスク分だけ高くなるかもしれません。

ただ、そもそもの市場での取引という想定が現実からちょっと離れています。

また、仮に信用リスクを加味するとすると時間が経過するごとにちょっとずつ金額を大きくする必要がありますが、これは面倒でやってられません。

というわけで、市場の評価を反映した金額をとるにしても信用リスクを支出見積額に反映させることには消極的です。