ファイナンス・リース取引の会計処理は、売買処理です。

売買処理では、リース資産とリース債務を両建てします。

リース基準で大事だと考えているのは、リース資産、リース債務のどちらでしょうか?
正解は、リース債務です。



ファイナンス・リース取引では、リース資産とリース債務の双方を計上します。

ただ、結論の背景の31項をみていると必ずしもその重点が均等に置かれているわけではないことがわかります。

情報開示の観点からはリース資産とリース債務の両方をきちんと計上しなければなりません。

しかし、力点が置かれているのはリース債務です。

ファイナンス・リース取引は、リース期間の中途で解約ができないリース取引です。

解約ができない以上、リース期間にわたってリース料を支払う義務があります。

この点が重視されているようです。



中途解約ができないオペレーティング・リース取引について、解約不能なリース料を注記するのも同様の視点でしょう。

借手は、債務をきちんと計上しなければまずいという視点がやや強いという点は確認しておきましょう。

リースの問題がでたときもリース資産の資産性よりもリース債務の負債性が問われやすいということはいえるでしょう。

概念フレームワークの負債の定義(資産を引き渡す義務)を踏まえて、リース債務の負債性をおさえておきましょう。