「平成22年の出題予想」でもトップにあげていますが、財務諸表論の理論では工事契約基準が怪しいです。

なぜ怪しいのかを検討してみました。

ここ数年の財務諸表論の理論は、特定の会計基準が出題のベースになっています。

会計基準が充実してきた関係もあり、この点の方向性は継続するのではないでしょうか(一問が特定の基準べったりでない可能性はあると思いますが)。

会計基準からの出題のうちおおむね一つが新しい会計基準(改正も含む)や未出題論点です。

この傾向が続くとは限りませんが、仮に続くと仮定すると未出題の会計基準は怪しいです。

大問として未出題の基準としては次のような基準があります(構造論点は昨年のキャッシュを考えると除外できませんが、今のタイミングも考えてとりあえず除いてあります)。


・税効果会計基準

・リース会計基準

・資産除去債務基準

・工事契約基準


税効果は新しい基準という感じではありませんし、第三問の穴埋めや注記等で出題されていることを考えると新しい一問という感じにはならないかもしれません。

リースは昨年がタイミングとしてはベストに近いと思っていました。

もうややズレても同じかなと思います。

資産除去債務基準は昨年の小問が気になりますが、以前の減損(16年小問→18年出題)の感じからすると一年空きの気がします。

もちろんすべて気がする話なのですが、タイミングとしては工事契約基準でしょう。

工事契約基準を収益認識とからめて出題する。

収益認識はそもそも動きのあるところです。

これは出題者としては作問上とても想定しやすいです。

というわけで工事契約基準は怪しいです。



工事契約基準を読もう!!をはじめました。

一つの基準を結論の背景を含めて死ぬほど読んでおくことは、他基準の理解等にもいい影響を与えると思います。

お付き合いの程、よろしくお願いいたします。