最近の財務諸論の出題は、会計基準等の文章があって、その穴埋めと関連する小問からなります。

昨年の出題から正しい穴埋め対策を考えてみました。
平成21年の出題は、第一問がキャッシュ・フロー計算書で第二問が棚卸資産基準でした。

いずれも会計基準からの出題です。

しかし、やや異なるのは、冒頭の文章が、第二問では会計基準であるのに対し、第一問が出題者の作文である点です。

出題は第一問が新任の今福先生、第二問が3年目の徳賀先生の可能性が高いと思います(はっきりとはわかりませんが)。

つまり、平成22年も出題を担当する今福先生の出題が会計基準の文章ではない作文だった可能性が高いです。

平成22年も同様とは限りませんが、自然に考えると同様の可能性が高いでしょう。

では、作文タイプの穴埋めにどう対処すればよいのでしょうか?



結論的には、穴を必要以上に意識すること(穴部分だけを覚える等)なく、会計基準の参照を増やし、その結果として穴埋め等に対処できる力をつけることだと思います。

会計基準からの穴埋めの出題が続くとそれに対する受験機関の対策も進みます。

出題されそうな所、穴にふさわしいところを探るような傾向も出てくるかもしれません。

会計基準ではなく、作文の出題だったことの意味は、穴の箇所だけを学習するなどどいうことがないようにという点にもあったように思えます。

もちろん重要句を意識することは大事です。

しかし、安易な語句のみの暗記は穴埋め対策として効果が乏しいことを確認しておきましょう。

まずは会計基準の参照を高め、意味を取りながら会計基準を読む機会を増やしましょう。

このことは近年の財務諸表論の理論の最大の基礎的学習、かつ、直前対策にもなっています。



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