なんかアメリカという気がするのがこの純利益基準です。

当期の純利益から配当する。

そのこと自体はよいのですが、この前提として、資本金が減損している状態(いわゆる欠損)でも配当を認めるのがこの基準の特徴です。

恐るべしアメリカ。
純利益基準は、デラウェア州やニュージヤージ州に設けられています。

規定としては、

(1)剰余金(利益剰余金)からの配当

(2)当期純利益からの配当

この両者を「選択的」に認めるのが特徴です。



これは日本の制度になじんでいるとちょっと意味がわかりにくい気がします。

そのわかりにくさをいくらか解消してくれるのが、アメリカの税制です。

アメリカでは法人が設立州で州税を納めます。

自分の州で設立してもらった方が税収があがります。

そのため州の誘致合戦に近い配慮が会社法レベルでもあったのではないかという指摘があります。

より驚くべきは、このような純利益基準がデラウェア等の特定の州のみでの法人獲得競争の結果にもたらされただけであるとは言い難い点です。

アメリカの会社法は州ごとに定められていますが、各州が参考にするためにつくられたモデル会社法(模範事業会社法)があります。

この模範事業会社法でも純利益基準をとっているのです。

この一事をとってみてもアメリカの会社法がかなり自由度の高い分配を認めていることがわかるでしょう。

日本でいえば累積の欠損があるのに配当ができる感じでしょうか。

やはりひとこと。

おそるべし、アメリカ。



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