会計処理や表示を継続しろ。

継続性の原則の要請です。
継続性が要求される理由としては、次の２点が示される場合が多いようです。

（１）利益操作の排除

（２）期間比較の可能性の確保



経営者が意図的に利益を操作することがあってはならないでしょう。

企業会計では、複数の処理方法が認められていることが多いもののその継続適用を求めるのが継続性の原則です。

しかし、企業会計原則においてそのことは触れられていません。

会計学の本ではほとんど、しかも利益操作の排除が先に述べられています。

なぜ企業会計原則で明文化されていないのか。

長い間、不思議に思っていました。

極めてすっきりした解答をいただいたのが中村忠先生でした。

それはいわば企業会計原則が「性善説」に基づくからだ。

性善説にたった企業会計原則で利益操作の排除は謳いにくいのだと。



たった「ひとこと」。

その「ひとこと」がわかりやすい。

そのわかりやすさに魅かれ多くの著作を拝読しました。

その中村先生が、さる平成２０年１０月２６日に逝去されたことを知りました。

謹んでご冥福をお祈りいたします。



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