最近、理論の学習方法についてよく考えます。

税理士試験の出題傾向は以前と比べて明らかに変化しています。

「知識の量」を問う出題から「知識の質」を問う出題への変化です。

もっとも試験科目等によりその度合いなんかは異なります。

公認会計士試験(財務会計論)の傾向の変化は税理士試験よりも大きいです。

税理士試験の税法も昔と随分変りました。

法人とかビックリです。

税理士試験の財務諸表論では基礎的な知識もきかれますのでわかりにくいですが、やはり変ったなあと思います。

その傾向の変化をどう受け止めるかは大事でしょう。



かつて私が受験時代に指導を受けていたことのある講師は簿記で覚えることは一つもないと言い切っていました(「講師の講師の言」)。

残念ながら私はまだその境地に至っていません。

でも、財務諸表論の理論で与えられた文章をまるごと覚えるという時代は終わったとはいえます。

もちろん厳選された素材や会計基準を覚えるほどに読み込む必要はあります。

しかし、用意された解答を文章のまま覚えるのは長期的にみればかえって効率が悪いことが今ではよくわかりますし、出題傾向はそんな勉強法を示唆していません。


うーん。言いたい。

いや、言っちゃえ。


「財務諸表論の理論を覚えてはいけない」


いや、言っちゃった。


ではどうすればいいのか?

それは簡単ではありません。

画一的な方法(対策)はないといってもよいかもしれません。

しかし、本当に難しいのはおそらくはそれをつらぬくことです。

方法を模索することが難しいのではなく、覚えないことをつらぬくこと。

つらぬくことこそが難しい。

それができるか否か。

一つの分岐といえるでしょう。