(問題)動態論のもとでの資産とは何か。

(解答)
解答は一番下です。


(コメント)
動態論のもとでは、継続企業が想定され、そこでの損益計算は、収支を損益に変換して行われます。

動態論のもとでの貸借対照表は、収支計算を損益計算に変換する上での未解決項目の一覧表を意味します。

動態論の資産は、この未解決項目のうちの借方項目を意味し、その典型が「支出未費用」です。

支出があったけれどもいまだ費用になっていない項目、それが「支出未費用」です。


これ以外にも貸借対照表項目としては、次のようなものがあります。


(1)現金(支払手段そのもの)

(2)収益未収入(売掛金、受取手形等)

(3)支出未収入(貸付金、立替金等)


(1)現金は、どのような会計の見方をとっても資産です。

(2)収益未収入は、収益は計上したけど、まだ収入がない項目であり、具体的には、受取手形や売掛金等が該当します。

(3)支出未収入とは、直接的には損益計算に関係のない支出が行われ、その後に収入が予定される項目であり、具体的には、貸付金や立替金等が該当します。

このように動態論では、貸借対照表項目を損益計算との関連での未解決項目と考えています。



財務会計講義<第25版>
・なし


つながる会計理論<第2版>
・3-2 静態論と動態論
・Ch3-2問題1−1
・Ch3-3問題3−2


(関連記事)
動態論の資産概念
※別ブログの記事です。


(解答)
前払費用