以前に分配可能額以外の配当可能額は存在しないとの結論の記事を書きました。

分配可能額と剰余金の配当(1)

ちなみに(8)と(9)部分は、本年の財務諸表論の第一問の(3)と(4)の問題意識と同一です。


その後、試験が近かったこともあって記事としては書いていませんでした。

まだ、会計系の試験としては会計士試験の論文試験がありますが、試験傾向からいってほとんど関係ないでしょう。

で、ちょっと復活です。

今回は、会社計算規則の解説書からの引用をご紹介します。

分配可能額全額の配当は、違法ではないとの記述です。

秋坂朝則著「設例と仕訳でわかる会社計算規則」税務研究会出版局 355頁

平成17年(2005年)改正商法では、剰余金の配当をした際に準備金に計上しなければならない額を、分配可能額の計算において純資産の額から控除しなければならないと規定されていたが、会社計算規則は、分配可能額の算定において控除するものとはせずに、剰余金の配当した後の剰余金の額を算定する際に減ずるものとしている……。つまり、会社法においては、剰余金の配当時に準備金に計上しなければならない額を見越して分配可能額を算定する必要はなく、分配可能額の範囲内で剰余金の配当をした際に準備金を計上したことにより分配可能額がマイナスとなったとしても、その剰余金の配当は違法ではないことになる。
(太字は私)

このまま剰余金の配当限度額が分配可能額とは別に存在するという記述が広まるのは、どうしても納得がいきません。

というよりも、なぜ分配可能額と別に配当限度額が存在するのかまるでわかりません。

会社法と企業会計にお詳しい方のコメントをお待ちしております。


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