(問題)静態論のもとで重視される利害関係者は誰か。

(解答)
解答は一番下です。


(コメント)
静態論は、静的貸借対照表論とも呼ばれ、貸借対照表を一定時点の売却価値がある財産の一覧表とみる貸借対照表の見方(ないしは会計に対する考え方)を意味します。

静態論では、利害関係者の中心に債権者を置き、債権者に対する債務返済能力の表示が重視されます。



かつて、企業をとりまく利害関係者のうち最も重視されていたのは債権者であり、債権者の一番大きな関心は、自分の貸したお金が返ってくるかにありました。

そんな時代の会計の課題は、企業が借金を返す力(債務弁済能力)の表示にあります。

静態論のもとでの資産は、売却価値のある財産の一覧表であり、負債は法的な確定債務に限定されます。

静態論の基本的な考え方とそのもとでの貸借対照表と資産・負債の評価を簡単に整理しておきましょう。

静態論の考え方が単純に会社法会計に反映されているとはいえませんが、会社法会計が静態論的な考え方をもとにしている面がある点には留意する必要があります。




財務会計講義<第24版>
・なし


つながる会計理論<第2版>
・3-2 静態論と動態論
・Ch3問題1−1(空欄補充)


(関連問題)
問題6(会社法会計の中心的利害関係者)
問題9(会社法会計の主要機能)


(解答)
債権者