財務諸表論 超短答問題６（会社法会計の中心的利害関係者）

（問題）会社法会計で重視される利害関係者は誰か。

（解答）

解答は一番下です。


（コメント）

会社法では、株主が出資額を限度として有限で責任を負う「有限責任制」がとられています。

法的な会社の所有者は株主ですが、株主は自分が出したお金以上には責任をとる必要はなく、株主は、有限責任制により守られている面があります。

そのため会社法で保護すべきなのは、どちらかといえば債権者といえそうです。

より具体的に債権者保護の考えがあらわれている規定に「分配可能額」があります。

株主に無制限に配当等を認めると過大な配当等がされ、会社財産がなくなって、債権者への支払いが困ることもあるかもしれません。

そんなことがないように分配可能額（配当や自己株式の取得ができる限度額）が会社法で定められています。

（財務会計講義＜第24版＞）
・株式会社制度の特徴：５頁


（つながる会計理論＜第２版＞）
・26-2　会社法会計の目的と計算書類の種類
・Ch26問題１−２（空欄補充）
・Ch26問題３−３（会社法会計で保護される利害関係者は？）
・Ch26問題４−１（番号選択）


（関連問題）
・問題２（制度会計の意義）
・問題３（制度会計の種類）
・問題４（計算書類）


（解答）

債権者

Comments

[1. やまだ]

えーとですね、L社が今年の試験向けの教材(つまり一年遅れになります)を安く販売していまして税理士は財表・相・消があり消が一番安かったからやってみる気になりました。まだ申込んでないのでやっぱり財表にすることも考えてみます。

[2. 講師]

どちらの２科目も大変だと思いますが、関連性の度合いがかなり違うとは思います。
単独では、財表の方が消費よりも量は多いんですが、あわせて考えた場合には逆転するのではないかと思います。
ぜひ検討なさってみてください（簿財２科目も大変ですが）。

[3. kamisuechi]

先生おはようございます。

貸倒引当金の処理についての質問です。

前期発生の売掛金 1000
2％の引当金計上
当期首TB 200 の場合

この前提で当期に売掛金が貸し倒れた場合の処理なんですが、

ほとんどの簿記論の問題で、

貸倒引当金 200 売掛金 1000
貸倒損失 800

という処理をしていますが、

前期に設定した分は20なので、

貸倒引当金 20 売掛金 1000
貸倒損失 980

という処理で考えてしまいます。


売掛金に対して貸倒引当金がいくらある。と問題文に書いてあれば別ですが、書いていないのでちょっとわからなくなってしまいました。

前期以前の売上債権が貸倒れたら、貸倒引当金を目一杯使う。

という処理の考え方でいいでしょうか？



が当期に貸し倒れた際に、

[4. 暮木孝司]

kamisuechiさん、おはようございます。

債権は、一般債権等３つに区分されますが、一般債権については、設定や取崩は全体（ないし同種・同類）で考えますね（金融商品基準28）。
通常は、一般債権を前提としたものでしょうから（本試験問題については指示があるハズで、個別問題ではないものもあると思います）、前期以前の売上債権が貸倒れたら、貸倒引当金を目一杯使うということで結構だと思います。

個別設定の債権（貸倒懸念債権、破産更生債権等）は全体ではなく、相手先別ということでしょうから他の債権に対する貸倒引当金を流用することはできないかと思います。