平成13年の商法改正により減資差益が、資本準備金から外れました。
その結果、それまでは、配当不能であったものが配当可能になったのです。
その後、平成18年に商法は会社法に衣替えをしました。
利益の配当は、剰余金の配当へと姿を変え、配当可能限度額は、自己株式の取得限度額も抱合する分配可能額に改められています。
剰余金の配当には、従来の利益配当以外にその他資本剰余金の配当も含まれます。
企業会計原則の制定以前、商法は、現在の資本準備金相当額のうち積立限度額(資本金の4分の1)を超える部分を配当可能としていたようです。
それが企業会計原則の制定の翌年(昭和25年)の改正で、これを配当不能としました。
払込資本のうちの資本金超過額の分配の可否については、当時も問題となったようです。
詳細を検討した訳ではありませんが、企業会計原則の論理を商法が受入れたといってよいのかもしれません。
かつて、商法が企業会計原則を受入れたとすれば、これと同じように、今、企業会計は、会社法の論理を消極的にではありながらも受入れているといえるのかもしれません。
分配規制は会社法のみが律する。
企業会計はそれに口を挟むべきではない。
その他資本剰余金とその他利益剰余金の配当をいずれも「剰余金の配当」とする会社法の論理に企業会計が口を挟むべき余地はない。
私にはそう思えます。
実質的な資本の払戻したるその他資本剰余金の配当。
企業が獲得した成果としての利益の処分たるその他利益剰余金の配当。
この異質にしか思えない両者を「剰余金の配当」として会社法は一本化しました。
立法過程においてならいざしらず、法の解釈段階でそのことに企業会計が口を挟むべきではないのでしょう。
会計が口を挟むのは、そのような行為が行われたときに「どのような会計処理を行うのか」だけなのではないでしょうか。
剰余金の配当についも同様に考えざるを得ないように思えます。
分配可能額とは別個に剰余金の配当限度額は存在しない。
会計が顔を出す局面は限定されるハズです。
それは、会社法上の正当な行為が行われた場合に「どのような会計処理を行うのか」だけなのではないでしょうか。
分配可能額と剰余金の配当(10)へ
その結果、それまでは、配当不能であったものが配当可能になったのです。
その後、平成18年に商法は会社法に衣替えをしました。
利益の配当は、剰余金の配当へと姿を変え、配当可能限度額は、自己株式の取得限度額も抱合する分配可能額に改められています。
剰余金の配当には、従来の利益配当以外にその他資本剰余金の配当も含まれます。
企業会計原則の制定以前、商法は、現在の資本準備金相当額のうち積立限度額(資本金の4分の1)を超える部分を配当可能としていたようです。
それが企業会計原則の制定の翌年(昭和25年)の改正で、これを配当不能としました。
払込資本のうちの資本金超過額の分配の可否については、当時も問題となったようです。
詳細を検討した訳ではありませんが、企業会計原則の論理を商法が受入れたといってよいのかもしれません。
かつて、商法が企業会計原則を受入れたとすれば、これと同じように、今、企業会計は、会社法の論理を消極的にではありながらも受入れているといえるのかもしれません。
分配規制は会社法のみが律する。
企業会計はそれに口を挟むべきではない。
その他資本剰余金とその他利益剰余金の配当をいずれも「剰余金の配当」とする会社法の論理に企業会計が口を挟むべき余地はない。
私にはそう思えます。
実質的な資本の払戻したるその他資本剰余金の配当。
企業が獲得した成果としての利益の処分たるその他利益剰余金の配当。
この異質にしか思えない両者を「剰余金の配当」として会社法は一本化しました。
立法過程においてならいざしらず、法の解釈段階でそのことに企業会計が口を挟むべきではないのでしょう。
会計が口を挟むのは、そのような行為が行われたときに「どのような会計処理を行うのか」だけなのではないでしょうか。
剰余金の配当についも同様に考えざるを得ないように思えます。
分配可能額とは別個に剰余金の配当限度額は存在しない。
会計が顔を出す局面は限定されるハズです。
それは、会社法上の正当な行為が行われた場合に「どのような会計処理を行うのか」だけなのではないでしょうか。
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