過去問を読もう！！（平成１８年第二問：減損損失の認識）

会計基準、読んでますか？

会計基準が過去出題にどのように反映されているのか。

財務諸表論の過去問を小問化してお届けしています。

（問題）
減損損失の認識について、簡潔に説明しなさい。

（解答）

割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合は、減損損失を認識する。

（関連会計基準）
・減損会計基準　二２（１）

（コメント）
解答は、基準そのままです。
会計基準を読むことは重要です。
その時に計算とのリンクを意識しておく。
で、重要そうな項目は、簡単でよいのでいえるかなという意識があるとよいです。

計算が得意な方は大いに活用すべきでしょう。
計算でやっていることを簡単な文章でいえるようにしてみる。
その時には、できるだけ基準の文章そのままでない方がよいです。
そのままだと忘れやすいからです。
重要句（この問題では、割引前将来キャッシュ・フロー）をはずさないで、意味が同じという程度でかまいません。
逆にその方がよいと思います。
「帳簿価額を下回る場合には」でなくても、
「帳簿価額より小さい場合には」でも一向にかまいません（もちろん意味が逆になってはダメですが）。
でも、割引「前」をはずしてはダメです。

減損損失の認識は、計算でやります。
会計基準の本編にも書いてあります。
そんな項目（計算でやる基本、かつ、基準本編にも書いてある）については、基準の重要句を借りながら、説明してみる。

計算はできるんだけど理論はなあという方はぜひ試してみてください。
コツは、できるだけ短く、簡単な表現をとることでしょうか。
解答欄が３行あっても解答要求にそったズバリの１行で受かります（これホント）。
ちょっとした練習で結構いけるようになると思います。
何か一つを取り上げるとこの方が丸覚えより時間がかかってしまいます。
ただ、慣れの要素がありますので、ある程度こなすと時間的にも逆転します。
１行方式の方が早くなります。
１行方式では、１行の完成形の文章を覚えない覚悟が必要です。
１行の完成された文章を丸覚えでは、３行の解答を覚えるのと変わりません。
１行の文章を覚えるのではなく、重要句をふまえて、１行で言えるようにする感じです。

難点は、最初のコツのようなものをつかめないとできないこと。
計算とのリンクがないものには応用できないこと。
そんな程度なのでドンドン活用すべきだと思います。