会計基準、読んでますか?

会計基準が過去出題にどのように反映されているのか。

財務諸表論の過去問を小問化してお届けしています。

直近の出題が全く同じ切り口で出題されることは考えにくいです。

しかし、出題傾向を知る上でも過去問は重要です。

また、その周辺については、連年での出題もあり得ます。

みておく価値はもちろん「アリ」です。

いや、過去問にケチをつけるようなつもりで検討すべきだと思います。

そうするといろいろ発見があって、過去問が実に練られて作成されていることもわかります(←私の場合には、ケチつけるつもりで読まないとわからないのねん)。

試験委員の先生が只者ではないこともわかります(←だから試験委員だって)。

過去問を積極的に読みましょう!!


(問題)
実現を認識する基準には複数のものがあるが、通常の商品販売や役務給付における最も原則的な基準は販売基準(引渡基準)であるとされている。その理由を、簡潔に述べなさい。

(解答)
販売基準(引渡基準)が原則的に採用されるのは、販売時点が実現の要件(財貨の引渡し又は役務提供の完了と貨幣性資産の受領)を満たした客観的かつ確実な収益の認識時点だからである。


(関連会計基準)
・企業会計原則 損益計算書原則一A
・企業会計原則 損益計算書原則三B


(関連記事)
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企業会計原則の読み方(実現をのばす)


(コメント)
ある会計処理が何故に要求されるのか?
会計処理の根拠を問うのは、最近の出題傾向でもあります。
今後ともこのような形の出題が続くことが予想されます。

対策は理由をたくさんおさえる(覚える)ことではありません。
ホントは、普段から疑問を持つような学習スタイルをとることです。
理由を丸覚えしても、忘れちゃうんですよね(私だけ?)。

試験委員が要求しているのは、たぶんそういうことです。
ええ、でも、たぶんです。