簿記の問題、解いてますか?

個別問題は解けるのに総合問題は解けない原因としては次のような点があげられるでしょう。

(1)個別問題が本当は解けていない

(2)簿記の基本的な仕組みの理解不足

(3)総合問題の解答方法(要領)がわからない

(4)演習不足


今回は、(3)の総合問題の解き方の話です。

たぶん講師にはこれが要求されている場合が多いと思います。

でも、本当は(1)や(2)に原因がある場合が多いというのが私の見立てです。


簿記は、仕訳→元帳→試算表という順をたどります。

個別問題ができる(個別的な処理ができる)。

簿記の基本的な仕組みがわかっている。

その前提で解けない総合問題は、ほとんどありません。

いわゆる構造的な総合問題(本支店、合併等)には、もちろんそれ相応の論点があります。

しかし、一般的な総合問題で、時間を考慮しなければ解けない問題は多くないハズなのです。


ここがものすごく悩ましいです。

ある特定の問題の解き方に力を入れると実は、(1)や(2)をおろそかにした状態でも、案外とその問題は解けるようになります。

でもそれを積み重ねても本当の意味での「力」につながっているのかは、外見上はまずわかりません。

ただ、本当は自分ではわかっているハズです。

次にこの問題とは違う同レベルの問題を解いたら解けるのかどうかは。


さて、ここの対策は案外と難しいです。

私自身は、直接的な(ある特定の問題用の)総合問題対策をできるだけしないというのが、実は一番よいと思っています。

個別項目の理解と簿記一巡の理解をもって、小さな総合問題→大きな総合問題を実行する中での微調整がよいと思います。

基本的には、仕訳→元帳→試算表という関係がしっかりしていれば、そのどこかを省略する。

直接解答可能な箇所は、どんどん解答する。

決算整理型の問題であれば、「仕訳→元帳」の部分を整理前試算表に直接プラスマイナスする(+×××)のもよいでしょう。

でも複数行にわたる仕訳はかかざるを得ません。

略式の元帳(T勘定)を部分的に併用するのもよいでしょう。

それはあくまでも調整の結果という感じがよいのではないかと思います。

いろいろやってみる。

でも、こういう問題がきたら必ずこうやるではありません。

それでは想定外の出題形式に極端に弱くなってしまいます。


とはいうもののある程度のパターン化までをも否定する訳ではありません。

また、完全なパターン化だろうが、テクニックだろうが模試等で点数をとることは自信につながります。

この自信がやる気を生み、それが実際の力につながる。

そんなことも事実です。

そこまで考えるとやはり難しいです。

今後、より具体的な対策も考えていきたいと思います。

ただ、(1)個別の処理と(2)簿記一巡の理解が大事というのは、変りませんが。



そうだ、問題を解こう!!(まずは時間を考えずに小さな総合問題をきちんと解ききることが重要です)