自己株式の処分については、従来よりもシンプルになりました。
自己株式処分差益は、その他資本剰余金です。
自己株式処分差損は、その他資本剰余金から控除します。

会計処理そのものは、処分差益の場合も処分差損の場合も「その他資本剰余金」です。

(1)処分差益の場合
(借)現金預金    ××× (貸)自己株式    ×××
                  その他資本剰余金(自己株式処分差益)×××

(2)処分差損の場合
(借)現金預金    ××× (貸)自己株式    ×××
   その他資本剰余金(自己株式処分差損)×××

勘定科目としては、自己株式処分差益、自己株式処分差損よりも、その他資本剰余金という使い方が多くなるのではないかと予想しています。

自己株式処分差損をその他資本剰余金から控除した結果、その他資本剰余金がマイナス(借方残)になる場合には、会計期間末に繰越利益剰余金から控除します。

(借)繰越利益剰余金××× (貸)その他資本剰余金×××

繰越利益剰余金がマイナス(借方残)になってもそのままです。

自己株式の処分費用は、原則として営業外費用ですが、繰延資産(株式交付費)として計上することができます。
償却は、3年以内の定額法です。
総合問題などで繰延資産に関する指示が別途あるケースなどは、間違いやすいので注意しましょう。


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税理士試験 簿記論 年度別変更点