準備金の積立に関して大きく変ったのが、資本剰余金(その他資本剰余金)からの配当を行った場合には、利益準備金ではなく、資本準備金を積立てる点です。

(1)配当額×1/10
(2)資本金×1/4−これまでの準備金(利益準備金+資本準備金)
(3)いずれか少ない金額

(借)その他資本剰余金××× (貸)未払配当金×××
                  資本準備金×××

やや、複雑なのが、両方(利益剰余金からの配当と資本剰余金からの配当)があるケースです。
準備金の積立限度額に達しない場合には、特に問題はありませんが、このケースでは、次のような手順で計算を行うとよいでしょう。
手順1:一度全体で準備金の積立額を出す(下記の3です)。
手順2:それを配当の比率で分ける。

計算パターンでいうと次のような感じでしょうか。
(1)配当額×1/10
(2)資本金×1/4−これまでの準備金(利益準備金+資本準備金)
(3)準備金積立額 いずれか少ない金額
(4)利益準備金積立額 (3)×利益剰余金配当割合(利益剰余金からの配当÷全体の配当)
(5)資本準備金積立額 (3)×資本剰余金配当割合(資本剰余金からの配当÷全体の配当)

(借)繰越利益剰余金 ×××(貸)未払配当金×××
                 利益準備金(4)
(借)その他資本剰余金×××(貸)未払配当金×××
                 資本準備金(5)


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税理士試験 簿記論 年度別変更点