これまでの「利益の配当」は、「剰余金の配当」に変っています。
仕訳処理は次のとおりです(未処分利益が繰越利益剰余金に変っただけです)。

(借)繰越利益剰余金××× (貸)未払配当金×××

簿記論と直接的な関連はありませんが、会社法の施行により株主総会の決議でいつでも配当を行うことができるようになりました。
一定の会社には、取締役会による中間配当の制度もあります。
問題文が微妙に変るという変化はあるかもしれませんが、中間配当についても大きな違いはありません(中間配当額といった間接的勘定を使用することはなくなりました)。

(借)繰越利益剰余金××× (貸)未払中間配当金×××

平成13年(だったかな)に資本準備金を取崩し、これを配当原資にできるようになりました。
それまでは、何らかの意味で「利益の配当」でよかった訳です。
しかし、資本金や資本準備金を取崩したもの(資本金及び資本準備金減少差益)は、いかなる意味においても利益ではありません。
これを「利益の配当」と言うのはまずいということでの「剰余金の配当」への変更といったところでしょうか。
この点に関しては、以前からまるで承服できていないのですが、私が承服するかどうかと会社法がどうなるかはまるで関係がないのが残念です。