平成１９年からの変更点（社債の概要）

社債については、額面金額ではなく、実質価額（当初は発行価額）によることになりました。
取得した社債とちょうど正反対の処理になります。
これまでの繰延資産としての社債発行差金はなくなります。
簡単な例をご紹介しておきましょう。

額面１００円　発行価額９５円　５年償還
２年経過後償還

（今まで）
発行：
現金預金　　９５　社債１００
社債発行差金　５

償却：
社債発行差金償却１　社債発行差金１

償還：
社　　　債１００　現金預金　　９９
社債償還損　　１　社債発行差金　２

（これから）
発行：
現金預金９５　社債９５

償却：
社債利息１　社債１

償還：
社　　　債９８　現金預金９９
社債償還損　１

定額法によった場合の償還損益の金額が変る訳ではありません。
もっとも保有社債の場合と同様に利息法が原則になりますので、かなり慣れが必要になるとは思います。

Comments

[1. 山田]

うーん、2級検定を前にして差金が出るのか気になるところです。ただ、社債自体は2級では学習必須項目ですからやるしかないですよね。

[2. 講師]

確かに悩ましいところですね。
日商での変更後の出題は、来年の６月からになります。
変ってしまうところは古いままでは出しにくいといえるかもしれません。
でも、やっぱりそれまではやはり従来の方法で一応は学習しておかれた方がよいかもしれませんね。

[3. ふくちゃん]

簿記論は変更前に一通り学習したのですが、
今後は変更後に完全にあわせた学習が必要になるのでしょうか。。。複雑です。
社債発行差金なども一口あたり単価で計算していましたので、、

新しいテキストなどで変更点だけ学習しなおす
必要があるのでしょうね、、、はぁ（ため息）

[4. ふくちゃん]

社債に関しては今までどうり差金を求めて
額面から差し引くことで対応できるかなと思っています。
昨日、今年度版大手の問題集を書店で見たのですが、
社債の項目が一切省略されていました。
はやく変更後が定着してほしいなと思ったりします。

[5. 講師]

定額法による場合は、これまでのように計算して最後に引いても結論は同じですので、しばらくは並行的な感覚で、最後だけ注意するという感じでよいのではないかと思います。
結局は按分ですので。

でも、同じことをしているハズなのにやはり印象は随分変るのも事実です。
変更が８月でしたので、問題集は間に合わなかったということなんでしょうね。
変革のスピードが速いってことなんでしょうが、そこは私の悩みの種でもあります。

[6. kou]

直前対策の問題集を見てみると、社債は旧処理と新処理両方掲載されてました。よく分かりませんが、制度変更にともなう過年度の修正は行わず、昔のものは昔のまま、新規発行から新処理ということなんでしょうか？
ちなみに、その問題集での新処理と旧処理の識別は、文中に差金というワードが出てくるかどうかだけだったと思います。

[7. 講師]

これは改正の絡むものについては、いえるんでしょうが、改訂前（平成１８年８月１１日）に発行された社債は、差金を使ってるハズということにはなると思います。

問題に差金があったら以前の発行で、それ以後の発行であれば、新処理ということになるかと思います。
並存の問題（旧処理自体も）は、よいのではないかという気がしています。

[8. kou]

ありがとうございました。
両方抑える必要があるのですね。
ややこしい。