減損の兆候があっても、直ちに減損損失を計算(認識)する訳ではありません。

その前に減損損失の認識の判定を行います。

いわば判定部分は2段階になっています。


(1)減損の兆候(あり)

(2)減損損失の認識(あり)

(3)減損損失の測定


具体的には、割引前キャッシュ・フローと帳簿価額を比較します。

割引前のキャッシュ・フローなので、割引後よりも金額は大きいです。

割引前キャッシュ・フローの総額が帳簿価額以下である場合に減損損失の測定が行われます。

つまりは、減損の程度がかなり大きい場合にのみ減損損失の測定を行うのです。

減損損失が将来の見積もりを利用し、計算が不確実であることに配慮した取扱いでしょう。


割引前CF<帳簿価額 ∴減損損失の測定あり


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