【要チェックポイント】
(1)買収と合併の形式的違いを理解しよう
(2)合併会計の基本的な流れを理解しよう
(3)パーチェス法と持分プーリング法の基本的な考え方と会計処理を理解しよう


企業買収
(1)営業の譲受け
(借)諸資産××× (貸)諸負債 ×××
   営業権×××    現金預金×××
※営業権は5年で償却

(2)株式の取得
(借)子会社株式××× (貸)現金預金×××


【合併】
(1)合併の意義と種類
1.意義……複数の会社が一つの会社になること
2.種類
新設合併……A + B → C
吸収合併……A + B → A´

(2)合併会計の流れ
1.個別財務諸表の修正
2.企業評価額の算定
3.合併比率・交付株式数・増加資本金の算定
4.合併仕訳
5.合併貸借対照表の作成

(3)個別財務諸表の修正

(4)企業評価額の算定
1.純資産……ア 帳簿価額  イ 時価
2.収益還元価値 
ア 自己資本比率 企業評価額=(自己資本×自己資本比率)÷資本還元率
イ 総資本比率  企業評価額=(自己資本×総資本比率)÷資本還元率
3.株式市価法……企業評価額=平均株価×発行済株式総数
4.折衷法

(5)合併比率・交付株式数・増加資本金の算定
1.合併比率……被合併会社の1株当りの企業評価額÷合併会社の1株当りの企業評価額
2.交付株式数…被合併会社の発行済株式総数×合併比率
3.増加資本金……交付株式数×1株あたり増加資本金

(6)合併の会計処理
1.現物出資説(パーチェス法)
資産・負債の引継ぎ……公正時価(繰延資産や債務性のない引当金は引継がれない)
資本の引継ぎ……………受入純資産と増加資本金との差額は、合併差益(資本準備金)
2.人格合一説(持分プーリング法)
資産・負債の引継ぎ……帳簿価額(繰延資産や債務性のない引当金も引継がれる)
資本の引継ぎ……………そのまま引継がれる(合併減資差益は資本準備金)
3.商法による処理
原則(商法288条の2第1項5号)……現物出資説
特則(商法288条の2第5項)…………資本構成の引継ぎ(利益準備金の引継ぎは必須)

(7)自己株式の移転

(8)抱合株式の処理
1.新株の割当
合併会社が被合併会社の株式を所有している場合、新株の割当てはしない。
2.会計処理
合併会社の持分相当額<抱合株式の帳簿価額……差額は営業権

合併会社の持分相当額>抱合株式の帳簿価額……差額は合併差益(人格合一説では、合併減資差益)


【チェック問題】オススメ度(◎→○→△、※は参考)
なし