簿記上の取引とは、ちゃんというと「簿記上の資産・負債・資本に増減を生じさせる経済事象」です。
資産・負債・資本が増えたり減ったりする出来事、それが簿記上の取引です。

商品の販売契約を交わすことを「一般的には」取引といいます。
しかし、簿記上の取引ではありません。

火災で商品が燃えても、一般的には取引といいませんが、簿記上の取引には該当します。

商品や固定資産の場合は、販売契約をかわしただけでは簿記上の取引に該当しません。
当座借越契約を締結した場合も同じです。

ちと違うのが有価証券です。
正確には、金融資産・負債といった方がよいでしょう。

有価証券は、約定(契約)時点で発生・消滅を認識します。
契約を交わした段階で簿記上の取引に該当し、仕訳も必要です。


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