ちょっと急な感じですが、スワップ取引についてです。

スワップ取引の典型としては、固定金利と変動金利の交換(金利スワップ)があります。
もう少し正確にいうと一定の金額、条件での固定金利と変動金利の交換ということになるでしょうか。

例えば、借入金1千万円を前提に考えてみましょう
固定金利と変動金利の交換を行うということは、無理やり仕訳でいうとすると次のような感じになるでしょうか。

(借)未払金×××(変動金利) (貸)未払金×××(固定金利)

もっとも、実際には、このタイミングでは、借方と貸方の価値は見合っている筈(等価)で、仕訳処理は行いません。

これとは別に借入金(変動金利)を行った際には、変動金利での未払金が生ずると考えられます。

(借)○○○×××       (貸)未払金×××(変動金利)

※実際に未払金が生じる訳ではなく、将来の変動金利での支払を仮にあらわしたものです。

(2)変動金利での借入 + (1)変動金利受取・固定金利支払のスワップ

この二つの取引を行うと、事実上、変動金利での支払いを固定金利に置き換えることができます。

もう一度、仕訳を並べてみましょう。

【借  入】(借)○○○×××       (貸)未払金×××(変動金利)

【スワップ】(借)未払金×××(変動金利) (貸)未払金×××(固定金利)

借方と貸方にそれぞれ未払金(変動金利)があります。
両者は、受取と支払でちょうど逆の関係にありますので、これを相殺すると、次のようになります。

【借  入】(借)現金預金×××      (貸)未払金×××(固定金利)

当初は、変動金利による借入が、固定金利に置き換わっていることがわかります。
つまりは、変動金利による借入がある場合に変動金利受取・固定金利支払のスワップを行うと、変動金利の支払を固定金利に置き換えることができる訳です。


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