税理士試験 簿記論 三択問題３０（償却原価法）

（問題）満期保有目的の債券について償却額の処理（投資有価証券×××　有価証券利息×××）の処理に関する記述のうち正しいものを選びなさい。

（１）定額法による償却額の処理は、決算日に行われる。

（２）利息法による償却額の処理は、利払日に行われる。

（３）定額法による償却の処理は、利払日と決算日に行われる。

（解答）

解答は下です。


（解説）
償却原価法は、取得金額と額面価額との差額が金利の調整である場合に、その差額を額面金額まで増減額する方法を意味します。

定額法は、それを均等額ずつ行い、利息法は、複利をきちんと加味する方法です。

定額法と利息法とでは、配分額の計算方法が異なる訳です。

基本的な考え方が異なる訳ではありませんので、定額法・利息法とも本来的には、その処理は、決算整理として行われるべきです。

しかし、利息法の計算方法（直前の簿価×実行利子率が有価証券利息）を考えると利息法による償却額の処理は、利払日に行ってしまった方が便宜です。

一般的な解説等もこちらを中心としているようです。

もっともこの場合でも利払日と決算日がズレている場合には、決算日に行われます。

整理すると次のような感じでしょうか。

１．定額法　→　決算日
２．利息法
理論的　→　決算日
実践的　→　利払日と決算日

したがって、（１）が正解にです。

（１）


（関連記事）
・償却原価法