商品の「送料」の取り扱いが案外と面倒です。
仕入時の送料(引取運賃)は、仕入勘定に含めます(仕入諸掛勘定で処理する場合もあります)。
売上時の送料(発送運賃)は、自己負担であれば、発送費等の費用勘定で処理し、先方負担であれば、資産処理(売掛金又は立替金)します。

購入代価100円の商品を購入し、引取運賃が10円というケースで、翌期に150円で販売したとしましょう。
この場合の損益計算(もうけの計算)はどのように行われるべきでしょうか。

当期 10円の損
翌期 50円の益

ではおかしいのではないか。

当期 損益なし
翌期 40円の益

こうしたい。

このような合理的な損益計算を行うためには、引取運賃を仕入に含め、未売却の場合には、資産勘定(繰越商品勘定)で翌期に繰越す必要があります。

そのための決算整理仕訳が、「(借)繰越商品×××(貸)仕  入×××」です。

なお、このような考え方は、商品だけでなく、固定資産や有価証券についてもまったく同じです(自己株式だけ営業外費用です)。