第54回(昨年)と第53回(一昨年)の試験委員のうち第二問と第三問(のお一方)が本年も試験委員です。
両年の第一問は税理士試験の出題としては、標準的といってよいでしょう。
とにかく両年の出題を実際に時間をはかって(バラバラでもかまいませんが)解いたあとに、ぜひ、ご一読ください(市販のものの総評よりも有用だと思います)。
第53回 税理士試験簿記論 私はこう解いた(Neo Doexさんの寄稿です)
まず、心掛けた時間配分であるが、第一問及び第二問が二十五分
第三問が五十分。残りの時間は「受験番号記入時間」「解けない部分の
解きなおし」に充てることを心掛ける。
第一問
第一問を作成したと思われる試験委員は昨年度は個別問題を出題。
今年も同様の傾向が続くかと思われたが(逆にいうと第二問が総合の読み)
予想に反し、総合問題が出題された。
いつもの通り、どんな論点が出題されているかチェック。
現金預金
自己株式
特殊商品売買
貸倒引当金
有価証券
固定資産
リース取引
社 債
昨年に比べるといろいろ聞いているなーという印象。
まずは現金預金から解くが社債利息の資料があったため、そちらを解く。
しかし、現金有高を加えるだけという単純さに多少疑問を抱き、
メモ書きを残し、次の資料へ。
自己株式は仕訳自体は簡単に切れたものの、自己株式の売却
について今までは「自己株式処分差益」勘定で処理していたので、
「その他資本剰余金」ではないだろうと思ってしまい、
有価証券運用損益で処理してしまう。(間違い)
特商の割賦販売についてはいつもの通りボックスを作る。資料に回収高、
期末残高があるので、繰延割賦利益を出す。綺麗な数字が出たので
これは間違いないだろうということで、急いで解答用紙へ。
次に商品のボックスを作り、原価率を掛けて売上原価を算出。
ここから原価法の場合の繰越商品を算出。この時点で「ア」に入れる金額
「86」がスンナリと出た。これも記入。そして、減耗、低価法の処理をして
繰越商品が出た。
貸倒引当金は、売掛金勘定のみなので、単に率を乗じたのみ。
有価証券については簡単なはずだが、関係会社株式が
投資有価証券勘定に組み込まれていたために、その勘定を使う限りは
時価評価をすると思い込み、「時価評価」してしまう。
(間違い)
備品については、償却過不足があるときは、必ず、タイムテーブルを
書くことにしていて、今回もそのようにやった。
特に問題はなく、正解を導くことが出来た。
リース取引は解答事項として直接求められておらず、
あえて言うならば、試算表の合計値に影響するものであり、
これをやることは合理的でないと判断をし、飛ばした。
(合計値「F」は他の受験生もとかない場所と判断をした。)
この時点で、現金取引の修正はないものと判断をし、当初算出した
数値を再確認し、間違いないものとして、記入した。
社債については抽選償還ということであるが、「期」をまたいだ利用状況
なので、時間がかかりそうなので、とりあえず飛ばした。
第53回 税理士試験簿記論 私はこう解いた
第二問
第一問がここまで二十五分ということで解答箇所の埋め方、
飛ばし方からして十分な時間配分という印象を頭の片隅に持つ。
問1であるが、利息法の問題でさんざん答案練習会で解いた問題である。
とはいうものの、資料の出し方が初見なので、最初はひびってしまう。
貸倒引当金の引当額の利息法による計算は、これもタイムテーブルを
書くようにしているので、代案1の初年度については結構スンナリと求めたが、
翌年の処理方法をみると、「貸倒引当金」勘定が借方にきているので、
翌年の貸借対照表に載せる金額と当年のそれの差額を記入することがわかる。
また貸方科目については解答要求のすぐ上に「受取利息」勘定があり、
そのすぐ下にまた「受取利息」は来ないと思ってしまう。ここは「戻し入れて
いる」し、
前年で繰り入れているときには「貸倒引当金繰入」勘定を使っているので、
「貸倒引当金戻入」(益はつかない)と判断。
代案2についても同様の方法にしたが、ここで問題が生じた。
自分の計算方法と一円のずれが出る。多分四捨五入のやり方の問題だなと
思い、まずは自分の方法で計算。翌年は結局差額なので、結果は同じとなる。
ここで、語句を入れることを考えたが、「割引現在価値」であると判断し記入。
割り引いた割引現在価値ということばの使い方は大して気にならなかった。
というのは割引現在価値ということば自体がすでに「単語」として成立してい
たからだ。
しかし、後日いろいろと調べると◎現在価値であり、許容として割引現在価値
である
という思いを強くする。しかも、自分がある雑誌に投稿し、掲載された文章も
なんと「現在価値」ということばを使っている。なんで本番間違えるのかなん
て思った。
問2については、こちらも利息法の問題であり、冷静に解いていけば簡単なの
であるが、
集計が面倒であり、結局正解箇所は二箇所。
とにかく年毎の金額を表形式でまとめるのだが、こちらも四捨五入のやり方に
より
一円違う答えが出ることがわかり、戸惑う。結局、整数値に近いほうを正解と
考え
答えは一致していたようである。
なお、「⑧」については本番では間違ったのだが、きわめて簡単な答えの出し
方で済む。
有価証券利息からキャッシュインフロー相当額を控除した金額なのである。
いちいち加算とかはやる必要はなかった。
なお、9についてはいまだに日本語がよくわからなく、10については
集計がうまくいけば出せる金額である。
なんか簿記の問題ぽくないなと思いつつ第三問へ。
なお、本問は一円の違いに困惑し、三十分とってしまう。
次に続く
第三問について
まず、解答用紙を見て、例年は解答箇所が少なく、一個あたりの配点が
大きかったのであるが、今回は二ページにわたっており、試験委員の
やる気をこの時点では感じていた。この時点では。
総合問題であることを確認し、まずは論点をチェック。
現金預金
商品
特殊商品
外貨建取引
貸倒引当金
退職給付会計
減価償却
有価証券
その他
まずは現金預金から。いつものように、銀行勘定調整法を作成。
この中で有価証券の資料があるので、すぐさま有価証券で売却の資料をチェック。
この部分について数字を書き込む。
しかし、不明部分があるので飛ばす。
商品については資料を読み始めたときは、「やっちゃるけん」と思ったけど、
割賦だけでなく、未着品、積送品があるので、これは触らないほうがいいと
判断した。
外貨建取引については為替予約を振当て処理するというもの。
私の場合は間違いをなるべくしないため、すべてを洗い換え処理している。
解答記入するときは差額のみを書くように心掛けている。
この方が間違えをしないのである。
さて、本問については手形の予約と買掛金の債務の期末評価をすることが必要で
為替差損益については両建てをしていたので、解答も両建てが必要と判断した。
仕訳を記入、さらに、この時点で支払手形と買掛金の記入が可能と判断。
なお、問題を慎重に読んでいると、明らかに日本語が変であることに気付く。
「決算日において、別に買掛金とし外貨建債務は190千ドル計上している」
これを、「買掛金として外貨建債務を・・・計上」ということに読み替えた。
明らかにこれは作問ミス。試験委員の想定としてここにある程度の配点を
おこうとしてわざわざ両建て処理をして、日ごろ「為替差損益」勘定を
使用している受験生を引っ掛けようとしたのは見えたのであるが、
試験委員自身たちがひっかかっているのであるから、どうしようもない。
合格発表後の掲示板の書き込みをいろいろと見ていると「為替差損益」でも
合格しているという報告がある。結果としてここは数字があっていれば
作問ミスの手前、正解だったのだろう。またほとんどここは書かないで合格した
という方もいたみたいである。ということは、
仕訳問題は全員正解として下駄を履かせた可能性があり
差がつかなかったと思われる。
貸倒引当金については商品売買との関係で数値は出せないと判断。
しかし、破産更正債権についてはある程度処理が可能なので、仕訳をきる。
貸倒損という科目があったのでこれをきっちりと記入。
(ここは案外正答率が低かったもよう。その低さは意外だった)
Y社自己破産申立については、後日解答の際にはスンナリとできたが、
試験のメモ書きを見る限りメモがないので、出来たかは不明。あとは出来ないだろう
ということで飛ばす。
退職給付会計については私オリジナルのやり方でほぼカヴァーできる。
資料に括弧があったが、私独自の図を作成すれば、差額で求まる数値である。
これに資料の通りに処理をして、退職給付費用及び引当金を算出。
(ここからは後日の処理)
退職給付引当金に括弧があったので、試算表を見たが、これが固定資産ができないと
埋まらないので、建物の処理をした。定率法であることに注意をして、
タイムテーブルを作成の上、処理。これにより試算表より退職給付引当金が出
るのであるが、
問題資料に与えてある数値と一致しない。???
固定資産のうち有形固定資産でパソコンの資料の取りやめということばに?だったが、
あとでERPシステムの導入との絡みがあることがわかった。メモ書きの数値から
備品減価償却については正解。帳簿価額があっているかは不明。
無形固定資産のソフトウエア除却はこの時点では数値をなぜか間違えていた。
恐らくERPシステム導入資料の関係だと思う。
さて、そのシステム導入であるが、トレーニング費用については、導入に至る付随費用と
考えたし、その分間違ってしまった。
その他については特に述べる必要はない。
有価証券についてはB株、C株で現在の簿価が何かに非常に迷ってしまった。
これだとわかってからは処理は簡単。評価差額金、売却益、簿価をそれぞれ出せた。
以下の資料、法人税及び調整額については埋没論点とした。
ここで、固定資産に戻り、無形固定資産をチェックしたところ、
除却損がやるたびに違う。二回あったところでそれが自分なりの答えとした。
何度が書直したのでかなり汚くなったが、魂を込めて書いた。
ここで、時間は残り5分程度あったので、飛ばした資料を読んでみた。
A商品の期末評価について数値が出たのでこれを書き込んだ。
これは正解だったようである。
この時点で第三問はもう解けるところがないと判断し、第一問の
社債利息に取り掛かる。しっかりと図を描いて
数値を算出。これは正解だったようである。
自己採点については別表を参照していただきたい。
試験の総評
第一問は良問というかやややさしめの問題。標準的といえると思う。
第二問は珍問。一つ間違えるとほとんど得点が得られないということでは
悪問とも言える。もうすこしさまざまな角度からアプローチして欲しい。
第三問は本試験らしい問題だった。ただ、作り方がお粗末。日本語は出来ていな
い、
数値には?がつく。試験委員が結構著名な方だけに残念。
恐らく、配点は固定資産、有価証券に重きが置かれたと思うのだが、
固定資産にしても法人税に強い試験委員の割には、建物を定率法で処理させる、
ソフトウエアの文章の長さ、と目を覆うばかりである。
おかけで合格率が上がったのだろうけど。
試験が終わり、早稲田大学の外に出るとすでに解答速報が・・・
第二問の語句を入れる箇所、自分の解答は割引現在価値と貸倒引当金戻入
しかし、解答速報を見まい、見まいと思っても、周りの人の見ている姿から
ちらりと・・・金額?、受取利息?? あーやっちゃったよー。
でも結局私のもよかったみたい。いままでやったことのない答え合わせも
して、十中八九合格できるだろうと確信。
合格後、改めて解いたところ、答えを多少知っていたこともあるが、
七割できる問題であった。
しかし、本番ではやはり自分の持っている実力の八割だせるかどうかというのが
ほとんどだと思う。逆にいうと普段どおりの力を出せる方はすんなりと合格できるだろう。
でもそれはほとんどのひとは不可能だろう。私でも普段は間違えない箇所を間違えたり
するのである。自慢みたいになるが・・・。
平常心って難しいものだ。
両年の第一問は税理士試験の出題としては、標準的といってよいでしょう。
とにかく両年の出題を実際に時間をはかって(バラバラでもかまいませんが)解いたあとに、ぜひ、ご一読ください(市販のものの総評よりも有用だと思います)。
第53回 税理士試験簿記論 私はこう解いた(Neo Doexさんの寄稿です)
まず、心掛けた時間配分であるが、第一問及び第二問が二十五分
第三問が五十分。残りの時間は「受験番号記入時間」「解けない部分の
解きなおし」に充てることを心掛ける。
第一問
第一問を作成したと思われる試験委員は昨年度は個別問題を出題。
今年も同様の傾向が続くかと思われたが(逆にいうと第二問が総合の読み)
予想に反し、総合問題が出題された。
いつもの通り、どんな論点が出題されているかチェック。
現金預金
自己株式
特殊商品売買
貸倒引当金
有価証券
固定資産
リース取引
社 債
昨年に比べるといろいろ聞いているなーという印象。
まずは現金預金から解くが社債利息の資料があったため、そちらを解く。
しかし、現金有高を加えるだけという単純さに多少疑問を抱き、
メモ書きを残し、次の資料へ。
自己株式は仕訳自体は簡単に切れたものの、自己株式の売却
について今までは「自己株式処分差益」勘定で処理していたので、
「その他資本剰余金」ではないだろうと思ってしまい、
有価証券運用損益で処理してしまう。(間違い)
特商の割賦販売についてはいつもの通りボックスを作る。資料に回収高、
期末残高があるので、繰延割賦利益を出す。綺麗な数字が出たので
これは間違いないだろうということで、急いで解答用紙へ。
次に商品のボックスを作り、原価率を掛けて売上原価を算出。
ここから原価法の場合の繰越商品を算出。この時点で「ア」に入れる金額
「86」がスンナリと出た。これも記入。そして、減耗、低価法の処理をして
繰越商品が出た。
貸倒引当金は、売掛金勘定のみなので、単に率を乗じたのみ。
有価証券については簡単なはずだが、関係会社株式が
投資有価証券勘定に組み込まれていたために、その勘定を使う限りは
時価評価をすると思い込み、「時価評価」してしまう。
(間違い)
備品については、償却過不足があるときは、必ず、タイムテーブルを
書くことにしていて、今回もそのようにやった。
特に問題はなく、正解を導くことが出来た。
リース取引は解答事項として直接求められておらず、
あえて言うならば、試算表の合計値に影響するものであり、
これをやることは合理的でないと判断をし、飛ばした。
(合計値「F」は他の受験生もとかない場所と判断をした。)
この時点で、現金取引の修正はないものと判断をし、当初算出した
数値を再確認し、間違いないものとして、記入した。
社債については抽選償還ということであるが、「期」をまたいだ利用状況
なので、時間がかかりそうなので、とりあえず飛ばした。
第53回 税理士試験簿記論 私はこう解いた
第二問
第一問がここまで二十五分ということで解答箇所の埋め方、
飛ばし方からして十分な時間配分という印象を頭の片隅に持つ。
問1であるが、利息法の問題でさんざん答案練習会で解いた問題である。
とはいうものの、資料の出し方が初見なので、最初はひびってしまう。
貸倒引当金の引当額の利息法による計算は、これもタイムテーブルを
書くようにしているので、代案1の初年度については結構スンナリと求めたが、
翌年の処理方法をみると、「貸倒引当金」勘定が借方にきているので、
翌年の貸借対照表に載せる金額と当年のそれの差額を記入することがわかる。
また貸方科目については解答要求のすぐ上に「受取利息」勘定があり、
そのすぐ下にまた「受取利息」は来ないと思ってしまう。ここは「戻し入れて
いる」し、
前年で繰り入れているときには「貸倒引当金繰入」勘定を使っているので、
「貸倒引当金戻入」(益はつかない)と判断。
代案2についても同様の方法にしたが、ここで問題が生じた。
自分の計算方法と一円のずれが出る。多分四捨五入のやり方の問題だなと
思い、まずは自分の方法で計算。翌年は結局差額なので、結果は同じとなる。
ここで、語句を入れることを考えたが、「割引現在価値」であると判断し記入。
割り引いた割引現在価値ということばの使い方は大して気にならなかった。
というのは割引現在価値ということば自体がすでに「単語」として成立してい
たからだ。
しかし、後日いろいろと調べると◎現在価値であり、許容として割引現在価値
である
という思いを強くする。しかも、自分がある雑誌に投稿し、掲載された文章も
なんと「現在価値」ということばを使っている。なんで本番間違えるのかなん
て思った。
問2については、こちらも利息法の問題であり、冷静に解いていけば簡単なの
であるが、
集計が面倒であり、結局正解箇所は二箇所。
とにかく年毎の金額を表形式でまとめるのだが、こちらも四捨五入のやり方に
より
一円違う答えが出ることがわかり、戸惑う。結局、整数値に近いほうを正解と
考え
答えは一致していたようである。
なお、「⑧」については本番では間違ったのだが、きわめて簡単な答えの出し
方で済む。
有価証券利息からキャッシュインフロー相当額を控除した金額なのである。
いちいち加算とかはやる必要はなかった。
なお、9についてはいまだに日本語がよくわからなく、10については
集計がうまくいけば出せる金額である。
なんか簿記の問題ぽくないなと思いつつ第三問へ。
なお、本問は一円の違いに困惑し、三十分とってしまう。
次に続く
第三問について
まず、解答用紙を見て、例年は解答箇所が少なく、一個あたりの配点が
大きかったのであるが、今回は二ページにわたっており、試験委員の
やる気をこの時点では感じていた。この時点では。
総合問題であることを確認し、まずは論点をチェック。
現金預金
商品
特殊商品
外貨建取引
貸倒引当金
退職給付会計
減価償却
有価証券
その他
まずは現金預金から。いつものように、銀行勘定調整法を作成。
この中で有価証券の資料があるので、すぐさま有価証券で売却の資料をチェック。
この部分について数字を書き込む。
しかし、不明部分があるので飛ばす。
商品については資料を読み始めたときは、「やっちゃるけん」と思ったけど、
割賦だけでなく、未着品、積送品があるので、これは触らないほうがいいと
判断した。
外貨建取引については為替予約を振当て処理するというもの。
私の場合は間違いをなるべくしないため、すべてを洗い換え処理している。
解答記入するときは差額のみを書くように心掛けている。
この方が間違えをしないのである。
さて、本問については手形の予約と買掛金の債務の期末評価をすることが必要で
為替差損益については両建てをしていたので、解答も両建てが必要と判断した。
仕訳を記入、さらに、この時点で支払手形と買掛金の記入が可能と判断。
なお、問題を慎重に読んでいると、明らかに日本語が変であることに気付く。
「決算日において、別に買掛金とし外貨建債務は190千ドル計上している」
これを、「買掛金として外貨建債務を・・・計上」ということに読み替えた。
明らかにこれは作問ミス。試験委員の想定としてここにある程度の配点を
おこうとしてわざわざ両建て処理をして、日ごろ「為替差損益」勘定を
使用している受験生を引っ掛けようとしたのは見えたのであるが、
試験委員自身たちがひっかかっているのであるから、どうしようもない。
合格発表後の掲示板の書き込みをいろいろと見ていると「為替差損益」でも
合格しているという報告がある。結果としてここは数字があっていれば
作問ミスの手前、正解だったのだろう。またほとんどここは書かないで合格した
という方もいたみたいである。ということは、
仕訳問題は全員正解として下駄を履かせた可能性があり
差がつかなかったと思われる。
貸倒引当金については商品売買との関係で数値は出せないと判断。
しかし、破産更正債権についてはある程度処理が可能なので、仕訳をきる。
貸倒損という科目があったのでこれをきっちりと記入。
(ここは案外正答率が低かったもよう。その低さは意外だった)
Y社自己破産申立については、後日解答の際にはスンナリとできたが、
試験のメモ書きを見る限りメモがないので、出来たかは不明。あとは出来ないだろう
ということで飛ばす。
退職給付会計については私オリジナルのやり方でほぼカヴァーできる。
資料に括弧があったが、私独自の図を作成すれば、差額で求まる数値である。
これに資料の通りに処理をして、退職給付費用及び引当金を算出。
(ここからは後日の処理)
退職給付引当金に括弧があったので、試算表を見たが、これが固定資産ができないと
埋まらないので、建物の処理をした。定率法であることに注意をして、
タイムテーブルを作成の上、処理。これにより試算表より退職給付引当金が出
るのであるが、
問題資料に与えてある数値と一致しない。???
固定資産のうち有形固定資産でパソコンの資料の取りやめということばに?だったが、
あとでERPシステムの導入との絡みがあることがわかった。メモ書きの数値から
備品減価償却については正解。帳簿価額があっているかは不明。
無形固定資産のソフトウエア除却はこの時点では数値をなぜか間違えていた。
恐らくERPシステム導入資料の関係だと思う。
さて、そのシステム導入であるが、トレーニング費用については、導入に至る付随費用と
考えたし、その分間違ってしまった。
その他については特に述べる必要はない。
有価証券についてはB株、C株で現在の簿価が何かに非常に迷ってしまった。
これだとわかってからは処理は簡単。評価差額金、売却益、簿価をそれぞれ出せた。
以下の資料、法人税及び調整額については埋没論点とした。
ここで、固定資産に戻り、無形固定資産をチェックしたところ、
除却損がやるたびに違う。二回あったところでそれが自分なりの答えとした。
何度が書直したのでかなり汚くなったが、魂を込めて書いた。
ここで、時間は残り5分程度あったので、飛ばした資料を読んでみた。
A商品の期末評価について数値が出たのでこれを書き込んだ。
これは正解だったようである。
この時点で第三問はもう解けるところがないと判断し、第一問の
社債利息に取り掛かる。しっかりと図を描いて
数値を算出。これは正解だったようである。
自己採点については別表を参照していただきたい。
試験の総評
第一問は良問というかやややさしめの問題。標準的といえると思う。
第二問は珍問。一つ間違えるとほとんど得点が得られないということでは
悪問とも言える。もうすこしさまざまな角度からアプローチして欲しい。
第三問は本試験らしい問題だった。ただ、作り方がお粗末。日本語は出来ていな
い、
数値には?がつく。試験委員が結構著名な方だけに残念。
恐らく、配点は固定資産、有価証券に重きが置かれたと思うのだが、
固定資産にしても法人税に強い試験委員の割には、建物を定率法で処理させる、
ソフトウエアの文章の長さ、と目を覆うばかりである。
おかけで合格率が上がったのだろうけど。
試験が終わり、早稲田大学の外に出るとすでに解答速報が・・・
第二問の語句を入れる箇所、自分の解答は割引現在価値と貸倒引当金戻入
しかし、解答速報を見まい、見まいと思っても、周りの人の見ている姿から
ちらりと・・・金額?、受取利息?? あーやっちゃったよー。
でも結局私のもよかったみたい。いままでやったことのない答え合わせも
して、十中八九合格できるだろうと確信。
合格後、改めて解いたところ、答えを多少知っていたこともあるが、
七割できる問題であった。
しかし、本番ではやはり自分の持っている実力の八割だせるかどうかというのが
ほとんどだと思う。逆にいうと普段どおりの力を出せる方はすんなりと合格できるだろう。
でもそれはほとんどのひとは不可能だろう。私でも普段は間違えない箇所を間違えたり
するのである。自慢みたいになるが・・・。
平常心って難しいものだ。
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