実際の試験を、合格者はどう解いたのかを知っておくことは、とても有効ではないかと思います。
本日は、Neo Doexさんからいただいた投稿をご紹介いたします。
特に、実際に問題を解いた後に読むとかなり効果は高いのではないかと思いますので、ぜひ、「実際に問題を解答した後」にご覧になってみてください。
第54回 税理士試験簿記論 私はこう解いた(Neo Doexさんの寄稿)
今年については合格しているという状況があり、
本試験の緊張感がないということ、
あと、およそ九ヶ月ブランクの簿記回答能力の低下を加味して
下記をご覧ください。
2004.8.21 第一問解答
2004.8.22 第二問解答 2004.8.27 一部加筆
2004.8.27 第三問解答
第一問
まず、問題文前書きをチェック。
・設立間もない会社である
・資料をよく読めと書いてある。
・四捨五入あり
・誤差についてはあまり気にするな
が特徴である。
資料の与え方としては、
・一般的資料
・前期末残高
・期中取引
・決算整理
・期末残高及び損益
がある。
一般的資料については念入りにチェック。外貨建が絡んでいるという意識を持つ
。
売買については掛け販売でありながら、一部に現金販売、仕入は掛け仕入でドル
取引である。
実はこれだけで5分くらいかかっていた。
前期末残高
解答としては二箇所求められているが、
貸し引き⇒売掛金算出
減価償却累計⇒備品
が絡んでくる。
昨年までならば、減価償却から行っただろうが、今年については売掛金から攻
める。
それには残高合計値から逆算することが必要であるから、有価証券関係を解答
。
これは、ドル建てを円換算すれば、きわめて単純。ここから売掛金2300を
出し、後は3%乗じるだけ。
減価償却累計については、設立時からの保有分と、リース分についてそれぞれ
算出必要。
まずは、取得原価から減価償却を積み重ねる。これ自体は単純。また、当期末
で
リース債務が求められていることから、リース債務も算出するべし。
この時点で、当期末の減価償却累計額とりリース債務、さらには減価償却費も
算出可能。
さらに支払利息についても、リース債務、短期借入金(月数按分注意)から算出
可能。
およそここで15分。
期末残高・損益
さて、資料を見ただけで、売上げ・仕入関係は面倒だということで、何が出来
るだろうと検討。
有価証券関係がいけそうなので、前期末の資料を基礎としてチャレンジ。
有価証券については、期中売却に注意して、期末保有数から時価評価する。
投資有価証券については、C株については税効果会計の対象となることを確認
し、
解答。これは楽勝。また、その他については期末換算して、これも解答。
さらに受取利息については社債からのみなので、期末換算に注意して解答。
ここから、仕入・売上関係でどのくらいしぼりだされるか考える。
繰越商品については集計が面倒なのでパス。
一番簡単そうな、買掛金からチャレンジ。
実は買掛金の性質というか、支払期日さえ注意すれば、一発で出せる。
仕入についてはとりあえず、資料から積算してみる。結果ここは間違った。
よくよく考えたら、「売上原価」になるべきところを単なる仕入高としてしまっ
た。
売上げについては表の通りやったが×。
ただし、売掛金については三月売上げの未回収を出せば、貸倒引当金を
出せる。
ここで30分。ずいぶん力が落ちたなあと思いつつ、解答をみた。
結果、タック配点で19点は取っていた。
間違った(未解答)ところ
繰越商品、仕入・為替差損・売上
である。
タック解答解説会に出席した受講生の出来をみると
案外出来が悪いなという印象。
本試験ならば、アドバンテージを付けられる場所かも知れないが、
なにせ、リラックス状態で、やっているので、実際には15-16点取れるのが
関の山でしょう。なお、鍛えていれば、上記点数にもうちょいとれたかも。
また、仕入についは本当はわけわからん状態で解いていました。
第二問
予め、変な問題だという意識があったので、心構えはあったが・・・
この試験委員の特徴としては、問題をかなりじっくり見ないと、何を解答すべき
か
が見えないところにある。
問1 ソフトウエア
資料が膨大な割には、見るべき箇所が僅かという、わけのわからない問題である
。
減価償却方法については「見込販売数量」に基づくと書いてあるので、
ただ単に三年で均等償却するのではなく、「会計理論上」の償却を求めているん
だという
意識を持つ。
その償却の基となる資料に受験生を惑わせる?ならば、きちんとした日本語を使
っていただきたい。
3の表の左端には各年度の「販売見込数量」、その隣には「見込販売数量」とあり
、
4の表には左端「見込販売数量」、その隣には「見込販売数量」。
日本語が統一されていない。
3表が基礎となると判断したので、生産高比例法方式で償却していった。
よって一年目が算出できた。二年目が問題で、4表で販売見込数量が増加している
ことから、
ここで、工事進行基準の見積原価が増加したときの応用だろうと計算する。
しかし、端数が出てしまう。もう一度、未償却部分から算出すると割り切れたの
で、これが正解の
はずである。が、なにやら会計基準があり、それに基づくとこれが間違いだとか(128000
の数値が)。
ここで7.5分
問2 法人税
文句がある、とても辛い問題である。
この問題は法人税を勉強している人間には結構有利というかスムーズに
解けた問題である。この時点ですでに悪問。
受験生は課税所得とかいう単語に戸惑いを感じているのではないか。
自分が解いていて、かわいそうで涙が出そうだった。
結果間違っていたが、法廷実効税率を自分で算出しなければ、ほとんど得点でき
ないという
もう、試験委員の自己満足の世界に入っている問題である。
残念ですが、受験生はそこまでのレヴェルにはありません。
というか、会計の枠を超えた問題であります。
話を戻して、私はシコシコと法定実効税率を間違えつつ、差異を求めていった。
資料を見ていて、事業税の損金算入時期なんて、課税所得の用語とともに
これは法人税法の世界であり、簿記論の問題としては不良である。
まぁ、出されたものの中で、解くのだから、ここでは、とても簡単なのは
繰延税金負債である。繰延税金負債項目に何が来るのかということを
勉強していれば、この二年間は全く差異が生じる事項がないので、
自信をもって「0」を入れることが可能。結局時間をかけた割にはここだけ正解
だった。
実は課税所得を出してやろうと思い、見直しをしてしまったので、この時点で
17分。
問3 未処分利益
資本会計の問題で、今回の試験委員の問題で唯一許せる問題である。
ただ、不要な資料というか、何故これがあるのかというのが、有価証券の資料で
ある。
これは?と思いつつ、株主総会の資料へ。自己株式の取得限度額については
知らないが、この時点では結局買付価格と思い、その金額を結果的に算出。
ここで、久々なんで、忘れてしまっていたのが、利益準備金積立限度額。
あとで思い出したので、ここは4000を入れる。そうするともう自動的に次期繰越
利益
まで出てくる。
中間配当では、もう、積立限度額まで達しているので、ゼロを記入。
よって、当期未処分利益も簡単にでる。
この時点で25分。この問題が一番許せる問題である。
追記 当期未処分利益は、簡単にといったが、これは自己株の部分をあまり
考えないでやった結果であり、結果オーライの正解である。
結局こういう得点ができています。(正解箇所)
問1 第一年度
問2 繰延税金負債の部分
問3 自己株以外のところ
よって、13点である。
S先生へ
結論 自己満足の世界に陥ってばかりいるので、もう少しではなくしっかりと
受験生に勝負を挑んで欲しい。
問3は受験生の知識ならば、多少戸惑いはありながらも、合格点は確保できると
思うが、ソフトウエアについては、無駄な資料が多い。無駄ならば、その無駄の
なかで、何か解答を導く問題を作成すべきである。
そして、ひどいのが問2。法人税を勉強している者についてはある程度の
精神状態で解答はできたと思うが、それ以外の方については
じかんをとってしまうばかりでなく、精神的に追い込まれてしまう問題だろう。
ソフトウエアしかり。しかも、課税所得がどうだとか、事業税の金額を
出させるなど、簿記論の範囲を逸脱している。
昨年が珍問と思ったが、今年は明らかに「悪問」である。
来年も作問すると思うと、受験生がかわいそうである。
おそらく、昨年の悪評が耳に届きつつ、今年のような問題を作成するのだから、
来年も同様の問題を作成するのだろう。
こうなると、精神力というか、今までの簿記の知識を総動員するしかないのであ
る。
仕訳なんて関係ないということになる。
第三問
昨年はとにかく解きづらいというか、日本語がへんという問題があったイメージ
が強かった。
今年はそれに比べるとやりやすい問題ではないかと思われる。
問題構造としては
二月末残高試算表⇒三月末残高試算表⇒決算整理仕訳⇒決算整理後残高試算表
という実務的な流れである。
ポイントがあるとすれば、三月末残高試算表でどれだけ点数が取れるかというこ
とである。
ここを制すると、決算整理も行きやすいし、結果、決算整理後もできることにな
る。
しかし、普段練習している「メモ書き」が使いにくい問題であるという気がする
。
問題の特徴としては
・消費税処理が複雑
・特殊商品がお好き
・固定資産売却が複雑?
ということである。
まさか今年も特商?という気はしたのですが。
(三月取引)
消費税についてはご丁寧に税込みという表示はあるが、消費税をやっていない
者にとってはこれはストレスになるはず。
また、結構面倒というか見落としがちなのが、現金預金収支状況の資料で、
適用から仕訳を起こすことを忘れがちということである。
実際、私も忘れた箇所がいくつかある。
消費税をやっている者についてはなんでもないが、車両売却は結果的には消費税
込みの
部分をきちんと分離できるかということである。
実務についていても、この部分滅多にでないので。ただ、出来ているものは少な
いようである。
(決算整理)
意外や意外、棚卸商品が求めやすかった。これは得点しなければならない。評価
損・減耗含めて。
貸倒引当金は、自己破産申立による受取手形と売掛金の訂正以外は後回し。
固定資産・建物については、試験委員が法人税法に強いことから、落成費用につ
いては
取得価額算入が正解であり、別解の位置づけで落成費用の費用算入ではないかと
思われる。
保証料と保険料についてはかなり按分計算が難しいので、パス。
減価償却については建物・車両を除いては正解できるところ。
賞与引当金は楽勝。税効果はパス。
ここで、すでにタイムアップぎりぎりなので、
有価証券についてはB株式がすぐに出せるので、ここのみ。
合計は22点のもようです。
総括
第一問 良問
第二問 悪問
第三問 良問
本日は、Neo Doexさんからいただいた投稿をご紹介いたします。
特に、実際に問題を解いた後に読むとかなり効果は高いのではないかと思いますので、ぜひ、「実際に問題を解答した後」にご覧になってみてください。
第54回 税理士試験簿記論 私はこう解いた(Neo Doexさんの寄稿)
今年については合格しているという状況があり、
本試験の緊張感がないということ、
あと、およそ九ヶ月ブランクの簿記回答能力の低下を加味して
下記をご覧ください。
2004.8.21 第一問解答
2004.8.22 第二問解答 2004.8.27 一部加筆
2004.8.27 第三問解答
第一問
まず、問題文前書きをチェック。
・設立間もない会社である
・資料をよく読めと書いてある。
・四捨五入あり
・誤差についてはあまり気にするな
が特徴である。
資料の与え方としては、
・一般的資料
・前期末残高
・期中取引
・決算整理
・期末残高及び損益
がある。
一般的資料については念入りにチェック。外貨建が絡んでいるという意識を持つ
。
売買については掛け販売でありながら、一部に現金販売、仕入は掛け仕入でドル
取引である。
実はこれだけで5分くらいかかっていた。
前期末残高
解答としては二箇所求められているが、
貸し引き⇒売掛金算出
減価償却累計⇒備品
が絡んでくる。
昨年までならば、減価償却から行っただろうが、今年については売掛金から攻
める。
それには残高合計値から逆算することが必要であるから、有価証券関係を解答
。
これは、ドル建てを円換算すれば、きわめて単純。ここから売掛金2300を
出し、後は3%乗じるだけ。
減価償却累計については、設立時からの保有分と、リース分についてそれぞれ
算出必要。
まずは、取得原価から減価償却を積み重ねる。これ自体は単純。また、当期末
で
リース債務が求められていることから、リース債務も算出するべし。
この時点で、当期末の減価償却累計額とりリース債務、さらには減価償却費も
算出可能。
さらに支払利息についても、リース債務、短期借入金(月数按分注意)から算出
可能。
およそここで15分。
期末残高・損益
さて、資料を見ただけで、売上げ・仕入関係は面倒だということで、何が出来
るだろうと検討。
有価証券関係がいけそうなので、前期末の資料を基礎としてチャレンジ。
有価証券については、期中売却に注意して、期末保有数から時価評価する。
投資有価証券については、C株については税効果会計の対象となることを確認
し、
解答。これは楽勝。また、その他については期末換算して、これも解答。
さらに受取利息については社債からのみなので、期末換算に注意して解答。
ここから、仕入・売上関係でどのくらいしぼりだされるか考える。
繰越商品については集計が面倒なのでパス。
一番簡単そうな、買掛金からチャレンジ。
実は買掛金の性質というか、支払期日さえ注意すれば、一発で出せる。
仕入についてはとりあえず、資料から積算してみる。結果ここは間違った。
よくよく考えたら、「売上原価」になるべきところを単なる仕入高としてしまっ
た。
売上げについては表の通りやったが×。
ただし、売掛金については三月売上げの未回収を出せば、貸倒引当金を
出せる。
ここで30分。ずいぶん力が落ちたなあと思いつつ、解答をみた。
結果、タック配点で19点は取っていた。
間違った(未解答)ところ
繰越商品、仕入・為替差損・売上
である。
タック解答解説会に出席した受講生の出来をみると
案外出来が悪いなという印象。
本試験ならば、アドバンテージを付けられる場所かも知れないが、
なにせ、リラックス状態で、やっているので、実際には15-16点取れるのが
関の山でしょう。なお、鍛えていれば、上記点数にもうちょいとれたかも。
また、仕入についは本当はわけわからん状態で解いていました。
第二問
予め、変な問題だという意識があったので、心構えはあったが・・・
この試験委員の特徴としては、問題をかなりじっくり見ないと、何を解答すべき
か
が見えないところにある。
問1 ソフトウエア
資料が膨大な割には、見るべき箇所が僅かという、わけのわからない問題である
。
減価償却方法については「見込販売数量」に基づくと書いてあるので、
ただ単に三年で均等償却するのではなく、「会計理論上」の償却を求めているん
だという
意識を持つ。
その償却の基となる資料に受験生を惑わせる?ならば、きちんとした日本語を使
っていただきたい。
3の表の左端には各年度の「販売見込数量」、その隣には「見込販売数量」とあり
、
4の表には左端「見込販売数量」、その隣には「見込販売数量」。
日本語が統一されていない。
3表が基礎となると判断したので、生産高比例法方式で償却していった。
よって一年目が算出できた。二年目が問題で、4表で販売見込数量が増加している
ことから、
ここで、工事進行基準の見積原価が増加したときの応用だろうと計算する。
しかし、端数が出てしまう。もう一度、未償却部分から算出すると割り切れたの
で、これが正解の
はずである。が、なにやら会計基準があり、それに基づくとこれが間違いだとか(128000
の数値が)。
ここで7.5分
問2 法人税
文句がある、とても辛い問題である。
この問題は法人税を勉強している人間には結構有利というかスムーズに
解けた問題である。この時点ですでに悪問。
受験生は課税所得とかいう単語に戸惑いを感じているのではないか。
自分が解いていて、かわいそうで涙が出そうだった。
結果間違っていたが、法廷実効税率を自分で算出しなければ、ほとんど得点でき
ないという
もう、試験委員の自己満足の世界に入っている問題である。
残念ですが、受験生はそこまでのレヴェルにはありません。
というか、会計の枠を超えた問題であります。
話を戻して、私はシコシコと法定実効税率を間違えつつ、差異を求めていった。
資料を見ていて、事業税の損金算入時期なんて、課税所得の用語とともに
これは法人税法の世界であり、簿記論の問題としては不良である。
まぁ、出されたものの中で、解くのだから、ここでは、とても簡単なのは
繰延税金負債である。繰延税金負債項目に何が来るのかということを
勉強していれば、この二年間は全く差異が生じる事項がないので、
自信をもって「0」を入れることが可能。結局時間をかけた割にはここだけ正解
だった。
実は課税所得を出してやろうと思い、見直しをしてしまったので、この時点で
17分。
問3 未処分利益
資本会計の問題で、今回の試験委員の問題で唯一許せる問題である。
ただ、不要な資料というか、何故これがあるのかというのが、有価証券の資料で
ある。
これは?と思いつつ、株主総会の資料へ。自己株式の取得限度額については
知らないが、この時点では結局買付価格と思い、その金額を結果的に算出。
ここで、久々なんで、忘れてしまっていたのが、利益準備金積立限度額。
あとで思い出したので、ここは4000を入れる。そうするともう自動的に次期繰越
利益
まで出てくる。
中間配当では、もう、積立限度額まで達しているので、ゼロを記入。
よって、当期未処分利益も簡単にでる。
この時点で25分。この問題が一番許せる問題である。
追記 当期未処分利益は、簡単にといったが、これは自己株の部分をあまり
考えないでやった結果であり、結果オーライの正解である。
結局こういう得点ができています。(正解箇所)
問1 第一年度
問2 繰延税金負債の部分
問3 自己株以外のところ
よって、13点である。
S先生へ
結論 自己満足の世界に陥ってばかりいるので、もう少しではなくしっかりと
受験生に勝負を挑んで欲しい。
問3は受験生の知識ならば、多少戸惑いはありながらも、合格点は確保できると
思うが、ソフトウエアについては、無駄な資料が多い。無駄ならば、その無駄の
なかで、何か解答を導く問題を作成すべきである。
そして、ひどいのが問2。法人税を勉強している者についてはある程度の
精神状態で解答はできたと思うが、それ以外の方については
じかんをとってしまうばかりでなく、精神的に追い込まれてしまう問題だろう。
ソフトウエアしかり。しかも、課税所得がどうだとか、事業税の金額を
出させるなど、簿記論の範囲を逸脱している。
昨年が珍問と思ったが、今年は明らかに「悪問」である。
来年も作問すると思うと、受験生がかわいそうである。
おそらく、昨年の悪評が耳に届きつつ、今年のような問題を作成するのだから、
来年も同様の問題を作成するのだろう。
こうなると、精神力というか、今までの簿記の知識を総動員するしかないのであ
る。
仕訳なんて関係ないということになる。
第三問
昨年はとにかく解きづらいというか、日本語がへんという問題があったイメージ
が強かった。
今年はそれに比べるとやりやすい問題ではないかと思われる。
問題構造としては
二月末残高試算表⇒三月末残高試算表⇒決算整理仕訳⇒決算整理後残高試算表
という実務的な流れである。
ポイントがあるとすれば、三月末残高試算表でどれだけ点数が取れるかというこ
とである。
ここを制すると、決算整理も行きやすいし、結果、決算整理後もできることにな
る。
しかし、普段練習している「メモ書き」が使いにくい問題であるという気がする
。
問題の特徴としては
・消費税処理が複雑
・特殊商品がお好き
・固定資産売却が複雑?
ということである。
まさか今年も特商?という気はしたのですが。
(三月取引)
消費税についてはご丁寧に税込みという表示はあるが、消費税をやっていない
者にとってはこれはストレスになるはず。
また、結構面倒というか見落としがちなのが、現金預金収支状況の資料で、
適用から仕訳を起こすことを忘れがちということである。
実際、私も忘れた箇所がいくつかある。
消費税をやっている者についてはなんでもないが、車両売却は結果的には消費税
込みの
部分をきちんと分離できるかということである。
実務についていても、この部分滅多にでないので。ただ、出来ているものは少な
いようである。
(決算整理)
意外や意外、棚卸商品が求めやすかった。これは得点しなければならない。評価
損・減耗含めて。
貸倒引当金は、自己破産申立による受取手形と売掛金の訂正以外は後回し。
固定資産・建物については、試験委員が法人税法に強いことから、落成費用につ
いては
取得価額算入が正解であり、別解の位置づけで落成費用の費用算入ではないかと
思われる。
保証料と保険料についてはかなり按分計算が難しいので、パス。
減価償却については建物・車両を除いては正解できるところ。
賞与引当金は楽勝。税効果はパス。
ここで、すでにタイムアップぎりぎりなので、
有価証券についてはB株式がすぐに出せるので、ここのみ。
合計は22点のもようです。
総括
第一問 良問
第二問 悪問
第三問 良問
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