今回は、デリバティブ取引に一種であるオプション取引についてです。

【オプション取引の意義】
オプションは、付帯するといった意味で、一般的には、本体の附属品をオプションといいます。

デリバティブ取引の一種であるオプション取引も本体(この場合は売買)があってはじめて成り立つ取引です。


オプション取引は、「売買する権利の売買」取引です。

オプション取引は、取引所で行われる取引(取引所取引)です。

「将来において、有価証券等を一定の価格(行使価格)で売買する権利を売買する取引」がオプション取引です。


オプション取引における「売買する権利」には、買う権利(コール・オプション)と売る権利(プット・オプション)があります。

コール・オプションでは、買い手は売り手に手数料(オプション料)を支払い、将来においてある商品を一定の行使価格で売り手から「買う権利」を取得します。

プット・オプションでは、買い手は売り手に手数料(オプション料)を支払い、将来において、ある商品を一定の行使価格で売り手に「売る権利」を取得します。


オプション料を無視した場合、コール・オプションでは、行使価格<市場価格で、プット・オプションでは、行使価格>市場価格なら行使されることになります(利益がでる)。


【オプション取引の会計処理】
(1)コール・オプション
(契約時)オプション資産××× 現金預金    ×××
(転売時)現金預金   ××× オプション資産 ×××
               オプション売却益×××
(決算時)オプション資産××× オプション利益 ×××
(決済時)現金預金   ××× オプション資産 ×××
                オプション利益 ×××
(放棄時)オプション損失××× オプション資産 ×××

(2)プット・オプション
(契約時)現金預金   ××× オプション負債 ×××
(決算時)オプション損失××× オプション負債 ×××
(決済時)オプション負債××× 現金預金    ×××
     オプション損失 ×××
(放棄時)オプション負債××× オプション利益 ×××

※オプション取引で勘定科目そのものにこだわる必要はありません。