今まで、簿記論の試験委員には、かなり触れていますが、本来、試験委員対策がある程度の意味を持ちうる可能性があるのは、むしろ財務諸表論でしょう。
もっとも私が、財務諸表論の試験委員について、それほどの予備知識がある訳ではありません。
ただ、実は、新試験委員発表の際に、ちょっと、「おおっ」と思ったのは、むしろ財務諸表論の新試験委員の石川純治先生の名前を目にしたときでした。
実際の出題予想などできるほどの蓄積はありませんが、事前に著作を読んだことがありましたので、ちょっと知っていることを書いておきたいと思います。
もちろん実際の試験に反映されるかも定かではありませんが。

学説等については難しくてわかりません(なんじゃそりゃ)。
単独の著作のある分野としては、金融商品の時価会計に関するものが目を引きます。
そして著作等でよく目にする会計学者がお二人。
お一人は、井尻雄士先生です。
日本人ですが、アメリカの会計学会において業績を残されている数少ない国際的に通じる会計学者といってよいようです。
もうお一方が、笠井昭次先生です。
以前、最強の過去問と呼ぶべき簿記の過去問(公認会計士試験)をご紹介しましたが、この出題をされた先生です(「最強の過去問」)。
石川先生も含めて共通するのは、極めて独自性が強い点にあるといってよいように思います。

これに最近の国家試験や検定試験における基本回帰、定型的な出題の回避の傾向を考えあわせると、やはり、誰もが知っている基本的な分野からのやや思考を問うような出題が想定されるのではないでしょうか。
ではどの分野から、どのような出題が想定されるのか。
それは、もちろんわかりません(←って、相変わらずの役立たずですな)。