複式簿記の誕生は中世のヨーロッパです。

既に500年を超える歴史があることになります。

その間、おどろくほど基本的な仕組みは変わっていないといいます。

激動の時代に長く変らないことが積極的な評価を受けるとは限りませんが、複式簿記がその姿を変えずにいられたのもその基本的な仕組みが、シンプルで、かつ、しっかりしたものだったからでしょう。


複式簿記という器そのものは、時代によりそれほど変わっている訳ではないようですが、そこで記録される企業の活動は大きな変貌を遂げているといってよいかもしれません。

ただ、その企業活動を記録し、これを報告するためのルールがこれまで変革の波にさらされてきたのかというと必ずしもそうではありませんでした。

企業会計原則や商法の計算規定にしても、それほど改正の頻度が高かった訳ではありません。

企業会計原則ですと10年に1度改正があるくらいのものだったのです。

この時代はよかった(←ひとりごとです)。


それがこの数年、新たな会計基準がたてつづけに公表され、商法の改正頻度も激しくなっています。

新基準の中には、すでに改訂されているものすらあります。

なぜこのような事態が生ずるのでしょうか?

今までは、たまーに変えていればよかったものを、頻繁に変えなければならない。

その理由は、「会計基準」そのものが、「市場」と向き合わなければならなくなったからといってよいのではないでしょうか。


その意味では、「会計基準」も「週間少年ジャンプ」も同じです(って、同じか?)。

市場の声に、「会計」もこたえざるを得ない時代になったといってよいのかもしれません。


次回は、我国の会計基準が市場と向き合わざるを得なくなったいきさつについて、簡単に触れたいと思います(←って、なんか方向性変わってないか)。


カウンターがついに1万の大台目前になりました。

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