【キャッシュ・フローの意味】

キャッシュ・フローは、仕訳でいえば、次のとおりです。

収入(キャッシュ・イン・フロー) :(借)現  金××× (貸)○○○○×××
支出(キャッシュ・アウト・フロー):(借)○○○○××× (貸)現  金×××

キャッシュ・フロー計算書を作成するのも取引ごとにこれを拾う感じです。

ただし、それでは、ただの集計なので、簿記論の出題で想定されるのは、勘定推定と合わせた出題です。



【勘定推定との関係】

例えば、商品販売が掛のみで行われている場合を考えてみましょう。

売掛金勘定の記入は、以下のとおりです。

    売掛金
(1)期首  (3)回収
(2)売上  (4)期末

もちろん、現金収入の部分は、仕訳でいえば、

(借)現  金××× (貸)売 掛 金××× となる(3)ですから、

この部分を推定(といっても要は引算)で求めます。

とにかく勘定については、頭で考えるよりも実際にT勘定を書くのがいいです。

そして、大事なのは、できるだけ(頭の中で考えた)仕訳を経由させる習慣をつけることでしょう。


頭の中で仕訳を経由させる習慣ができていれば、キャッシュ・フロー計算書の出来不出来は、簿記そのものの力に比例します。

あとは、キャッシュ・フロー計算書独特の論点をおさえていけばよいだけです。

本ブログでキャッシュ・フロー計算書を比較的早期にとりあげた理由でもあります。



【関連記事】
キャッシュ・フロー計算書
資金の範囲と対象取引
キャッシュ・フロー計算書の区分
キャッシュ・フロー計算書の仕組み
間接法によるキャッシュ・フロー計算書の作成



税理士試験 簿記論 講師日記 全テキスト記事一覧