【推定簿記と簿記一巡】

計算の出題は、決算整理型の出題(整理前試算表→整理後試算表、財務諸表等)が多いです。

ただ、簿記一巡を問う出題もあります。

期首時点(前期末)から決算整理後までの資料が出ている出題に対処できるようにするには、結局は、簿記一巡の手続をしっかりと理解する以外にないと思います。

期首試算表(前期繰越試算表)→期中処理→決算整理前試算表→決算整理→決算整理後試算表

このような流れのなかで、何が資料として与えられていて、何を解答しなければならないのかを充分に確認する必要があります。


【注意点】

いくつか注意点をあげておきましょう。

(1)再振替仕訳

期首試算表ないしは前期繰越試算表(英米式での勘定上の次期繰越を集めたもの)が資料として与えられている場合には、再振替仕訳は行われていません。

この場合には、指示がなくても再振替仕訳が必要です。

これは、本当に忘れやすいので注意が必要です。


(2)仕訳の勘定科目は、試算表のものを使う

勘定科目の残高や合計を集めたものが試算表です。

そこで使用されている科目は、仕訳で使われる科目(勘定科目)です。

総合問題の中で仕訳が要求される場合には、その科目を使わないと間違いになるので充分注意しましょう。



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