委託販売の収益認識基準

【委託販売の収益認識基準】

「委託販売」は、商品の販売を誰か（受託者）に頼む販売形態です。

商品を受託者に発送しただけでは、まだ商品が売れたわけではありません。

したがって、売上は計上しません。

いつ売上を計上するかというと、頼まれた側（受託者）がその商品（委託品）を販売した時点です。

このような基準は、受託者販売日基準とも呼ばれます。


ただし、委託者の側では、受託者の販売の事実を直ちに知ることはできません。

通常、委託者が受託者が販売した事実を知るのは、売上計算書（仕切精算書）と呼ばれる計算書を受け取ってからです。

そこで、継続的適用を前提として売上計算書（仕切精算書）の到着日をもって、売上を計上することも認められています。

このような基準は、「仕切精算書到着日基準」と呼ばれます。



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Comments

[1. ０８１５]

暮木先生
いつもありがとうございます
私の受けている講座が　委託販売に移りました
暮木先生の説明を　書いて理解するようにしています　　そこでおたずねしたいのですが
継続的適用とは　どういう用語なのでしょうか
何に載っている言葉ですか
　教えていただければと思います
よろしくお願いします

[2. 暮木孝司]

０８１５さん、こんばんは。

一般論としてそうだろうという意味で書いたんだと思います（って、記憶がなくてすいません）。
企業会計原則の注解なんかにも継続適用そのものが要件という記述もありませんので、論点として問われることもないでしょうから、それほど気になさらなくてよいかもしれませんね。

[3. 0815]

風邪をひいて　ＰＣに向かう気力がありませんでした　お返事いただいていたんですね
すみません　
わたしは　簿記は　初心者で　用語から勉強しないとと思っています

　簿記の勉強は丸２年くらいで　インターネットを始めたころは　先生の説明は　まったく
理解できませんでした　でも　このように教えていただいて
先生の　御説明は　やっと　わかりやすいものだということが　わかりました
これからもよろしくお願いします

[4. 暮木孝司]

0815さん、こんばんは。

何がわかりやすいのかは、相対的な面があって難しいですね。
最近、つくづく感じます。
たぶんこのブログの記事でもわかりやすい部分とそうでない部分が混在しているハズで、その辺も念頭におきながらうまく利用していただけるとありがたいです。
こちらこそよろしくお願いします。

[5. 0815]

おたずねします
委託販売の収益認識基準は　受託者が委託品を販売した時と　仕切り精算書が届いたときの2つの場合がありますが
これと　期末一括法　及びその都度法はどう関連付けるのでしょうか
わたしは　期末一括法とその都度法のそのものの意味も良くわかりません
教えていただきたいのですが
よろしくお願いします

[6. 暮木孝司]

0815さん、こんばんは。

収益認識基準と期末一括・その都度法との関連はないと思います。
収益認識基準は、いつ売上を計上するかという実質的な話です（利益が変わります）。
これに対して期末一括等の話は、やや簿記の技術的な話で、両方法（一括、その都度）で、利益は変わりません。

期末一括法とその都度法の理解には、一般商品販売を考えるとよいように思います。
原価１００円　売価１２０円の前提で一連の処理を考えてみます。

（期中に仕入れた場合）
購入時：仕入１００　現金１００
販売時：現金１２０　売上１２０
期末時：なし

利益＝売上高１２０−売上原価１００＝２０

（前期の在庫を販売した場合）
販売時：現金１２０　売　　上１２０
期末時：仕入１００　繰越商品１００　←「仕入/繰商、繰商/仕入」の１個目です

利益＝売上高１２０−売上原価１００＝２０

積送品でもやってることは、タイミング等の違いはありますが、同じだと思います。

仕入時：仕　入１００　現　　金１００
積送時：積送品１００　仕　　入１００
販売時：売掛金１２０　積送売上１２０
　　　　仕　入１００　積送品　１００（★）

利益＝売上高１２０−売上原価１００＝２０

期末一括法とその都度法の違いは、（★）の仕訳を販売時にやるか、期末にまとめてやるかです。
その都度コツコツやるか（面倒だけどちゃんとしてる）、期末にまとめてやるか（簡便）の違いです。
ただ、この違いが決算整理前の試算表に反映しているので問題上はちょっとやっかいです。
これをむしろいったんは「期中処理」をちゃんと理解して、決算整理前の試算表にどう反映しているのかを理解しておきたいですね。