内部利益を控除することの意味を簡単な例で考えてみましょう。

本支店ともに期首商品はなく、本店で、100円の商品を仕入れ、これを支店に120円で送付したという例です。


【会計処理】
本店:
(借)仕  入100 (貸)買 掛 金100
   支  店120    支店売上120
期末……0

支店:
(借)本店仕入120 (貸)本  店100
期末……120


【損益計算書(内部利益控除前)】
(本店)
売上高 120
売上原価 (期首0 +当期100−期末0)=100
売上総利益20

(支店)
売上高 0
売上原価 (期首0 +当期120−期末120)=0
売上総利益0


【内部利益控除の意味】
上記の損益計算書を単純に合算すると、

売上高 120
売上原価 (期首0 +当期220−期末120)=100
売上総利益20

内部利益を控除することは、上記の売上原価の期末120円から20円部分を除くことを意味します。

これに内部取引高を相殺(売上高120と売上原価の当期の220円のうちの120円)を相殺したものが合併損益計算書です。

売上高   0
売上原価 (期首0 +当期100−期末100)=0
売上総利益 0

一度は、御自分で同じ例でもかまいませんので、白紙に数字を書きながら確認してみましょう。


税理士試験 簿記論 講師日記 全テキスト記事一覧