【原価要素の種類】

原価要素は三種に区別されます。

材料費、労務費、(製造)経費です。

「製品の製造にかかったコスト」のうち、もの(材料費)、人(労務費)、その他(経費)と区分している訳です。

簿記論では、それほど細かい区分を要求される訳ではありませんが、一応の区分はおさえておきましょう。

材料費 → もの(物関連費、物件費)
労務費 → 人(人関連費、人件費)
経 費 → その他



【区分しにくいもの】
やや区分しにくいものとしては、工場消耗品費(材料費)、法定福利費(労務費)、福利施設負担額(経費)があります。

材料費は、ものの消費額をさしています。

工場消耗品費は、経費ではなく、(間接)材料費です。

法定福利費(健康保険料や厚生年金保険料等の社会保険料の企業負担額)は、労働の直接の対価とは言いがたいものの、おおむね労働の対価に比例して発生するため労務費に区分されます。

福利施設負担額は、典型的には、社員食堂等の赤字補てんであり、経費に分類されます。



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